差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2011年8月13日土曜日 8:20
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 新橋湯(渋谷区恵比寿)

ナカムラです。

今日(7/23)は、「新橋湯(渋谷区恵比寿)」に行ってきました。 恵比寿駅(山手線)から、0.5キロ、5分くらいです。

渋谷川に架かる「新橋」の近く、恵比寿新橋商栄会という商店街とは呼べないような商店街があっ て、その「ぽかぽか通り」という通りに面している。

昭和24年の築創業。表側には増築ファッサードがあるので分かりにくいけど、よく見れば脱衣所の 軒を支える出桁造りに似た太い角材に目を見張らされる。大半が隠れて見えないけど、エントラン スも黒瓦の破風造りだ。

煙突が変わっている。油井型の煙突だけどかなり大きい。元々のコンクリ煙突に、金属のパイプを 継ぎ足し、それを油井型のやぐらでカバーしたエクステンション仕様と言っていい代物。おまけに 隣のマンションをロケットの発射台のようにして支えられている。恐らく、煙突よりも高い隣のマ ンションが建つ時に、その建物よりも高くする改造を施したのだろう。隣地のマンションと、ここ まで協調を果たした煙突は珍しい。

暖簾をくぐればさほど広くはないエントランスで、左右にやや新しい松竹錠の下足入れがある。番 台への戸を開ければ、前面がカーブしたグレー木目プリントの番台。かなり柔和な感じの女将さん が座っている。

脱衣所は3間四方。天井は、元々は折り上げ格子天井だったんだろうけど、ごてごてした柄の煤け たクロス張りに堕している。大黒柱を見れば鈴和建設から寄贈された丸時計。鈴和が中普請を行っ たにしては、時代が過ぎたのを割り引いても稚拙な感じがする。現在はノウハウを積んでいるけど、 ノウハウを積む以前の昔々の施工なのかも知れない。

天井には天井扇。節電なのか、これほどゆっくりと回っているのを知らない。真下でも涼しさを感 じることはできない。。。

ロッカーは、島ロッカーが1つと外壁側に松竹錠アルミ板鍵のもの。広い縁側はあるものの埋めら れた庭池の跡が残る庭は特に整備されていなかった。その他、Hokutowのアナログ体重計とベンチ があるくらい。

浴室は、幅3間、奥行4間ほど。天井は2段型ながら、内部がピンク、緑、青の3色の横縞模様。 まれに恵比寿、品川あたりで見かける眼を覆いたくなるような時代遅れの装飾が残っている。

島カランは2つで、カラン数はセンターから7・6・6・6・0・0。一番外側は小生の背丈より高い位 置にパイプが横に渡され、シャワーヘッドが5つ並ぶという、昔の小学校のプールを思い出してし まう簡素極まりない構造の立ちシャワーがある。ただ、無駄なものが一切無いスケルトン構造につ き、清潔に維持し易いのだろう。好感が持てた。

浴槽は、奥壁に接する深浅2槽。浅槽は2穴ジェット×2で赤外ランプが非点灯。。。深槽はバイブ ラ。湯温はいずれも42度くらい。水道水を薪で沸かしたものらしいけど、温度肌触りともいい感じ だった。

ビジュアルは、鈴和建設お得意の竹林の鮮やかな緑色の写真。悪い写真ではないもののペンキ絵に はかなわない。男女境にはツバメとマッシュルーム?をデザイン的に描いた絵がある。

土曜日のまだ陽が高い17:00から18:00に滞在。相客は6、7人ほど。内部にあまり古さを実感でき る部分はないものの、かなり古い建物の銭湯だった。

上がりは、すぐ近くの錆びたトタン張りの外装のZESTという飲み屋でハートランドビールを頂く。 あまり嘘っぽい内装の店は好きではないけど、まずまず見られるアーリーアメリカン調のディスプ レイだった。開店前に長い時間を掛けて、声出しのトレーニングをする体育会系の会社。店員の元 気だけはいい。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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