差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年2月26日日曜日 14:27
宛先: 銭湯ML
件名: 新寿湯(世田谷区代田)

ナカムラです。

今日(2/17)は、「新寿湯(世田谷区代田)」に行ってきました。
世田谷代田駅(小田急線)から、0.2キロ、2分くらいです。

新代田駅からの環七の旧道には、古い建物が残っている。
同湯はその道から、下北沢方面へ下がる交差点から2軒目。この道は、かつて何度も何度も通っているけど、今は更地になっている角のお菓子屋の記憶はあるけど、銭湯の記憶はない。

確かに表は銭湯らしからぬ佇まい。恐らく、昭和中期の量産型銭湯の前庭に、2階を増築したものなのだろう。増築部分下のアプローチは、煉瓦色のシックなタイルでまとめられている。入口には紺地に赤で「ゆ」と染められた暖簾が架っている。

暖簾を潜ると、正面に傘を付き差す式の傘入れがあって、その傍らに旧型さくら錠の下足箱。建物の外観からすると、旧型のさくら錠があるのは意外感があるけど、それが同湯の歴史なんだろう。

戸を明けると番台。前面がカーブしたもの。天井が低いせいか、番台がどことなく高く感じる。脱衣所の広さは3間四方。天井はスーパーマーケットなどで以前多用された、気泡のような不揃いの穴が開いている石膏ボードが使われている。

ロッカーは、外壁側と真中に島ロッカー1つ。錠はSakuraUの板鍵のもの。入口方に入浴道具販売のショーケースと、クロスが掛けられた長いすがある。その他は、縦長の冷蔵庫、Kamosita Seikyosyoという初めて遭遇するブランドのアナログ体重計がある。

ニスで光った床は清潔。天井もくすみのない白。余計な物がない脱衣所は明るく、清潔だ。

浴室の広さは幅3間、奥行4間。島カランは1列で、カラン数はセンターから6・5・5・6。カランは、旧型の日の丸扇の刻印がある丸型のもの。やはり同湯の、浅からぬ歴史を表している。

天井の形状が変わっていて、プラ板が張られた三角の船底天井が男女境の上に垂直に通っている。初めて遭遇する形式だ。高さは低い部分が1.75間くらいで、船底部分は2間以上はあるようだ。

浴槽は、敢えて仕切りを設けていないという感じで、大きめの白湯槽が1つだけ。底には、古めかしい小石型タイルが張られている。2穴ジェットが3つ、静寂な浴室で、静かに音を立てている。

ビジュアルは、奥壁がデザイン的なタイルになっている。コミカ風呂のタイルとも違って、山並みを描いているようにも見えなくないけど、そこまで具象的でもない。

金曜日の夜、22:50から23:30の滞在。相客は、若者と中年の客が数人ほど。清潔でなかなか好感が持てる銭湯だ。レトロな銭湯ではないけど、所々にレトロなものが残っている。時間が遅かったせいもあるけど、雰囲気も静かで、共同浴場といった趣きだった。

飲み会の後なので、それなりに酒を飲んでいるけど、冷蔵庫にビールがあったので頂く。250円。

同湯の直ぐ近くに同級生だった女性が住んでいた。同窓会の帰りなど、下北沢の居酒屋で二人で更に飲んで、話ながら彼女の家まで歩いたことが何度もある。年賀状のやりとりだけは続けていたけど、いつしか年賀状が届かなくなった。

数年後、彼女が亡くなっていることを聞く。夕方は雪混じりだったし、湯上りの風も強い。
そんなことを思い出しながらトボトボと歩いてた。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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