尻手浴場（横浜市鶴見区矢向）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年5月28日日曜日 9:35
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 尻手浴場（横浜市鶴見区矢向）

ナカムラです。

今日（5/12）は、「尻手浴場（横浜市鶴見区矢向）」に行ってきました。
尻手駅（ＪＲ南武線）から、０．２キロ、３分くらいです。

最近は夜ばかりしか尻手駅を通らないけど、ホームから同湯のコンクリ煙突が見えたと思う。最初の頃は、川崎のマップに載っていないから廃業銭湯の煙突かと思ったけど、まさに同駅に川崎と横浜の市境があり、同湯は横浜市だった。

駅を回り込む必要があるけど、同湯は、ほぼ尻手駅の傍らにある。正面は、レンガ色のタイル張りの、コミカ風呂風の箱型のフロントスペースが増築されている。しかし、奥の脱衣所棟は黒瓦で、コンクリの独立煙突を持つ伝統銭湯だ。

右手にはコインランドリー、左手に入口がある。下足箱の錠はカナリア。自動ドアを通ると、真紅の薔薇紋様の絨毯が敷かれた、やや広めのフロントスペースがある。この絨毯、このフロント、この空間構成、何度か接しているものだ。コミカ風呂ブランドなのか。いずれにしても、同じ施工業者が施工したものなんだろう。

金曜日の２２：１０。「サウナとで。」と申し出ると、既に敷物を全て片付けたという。でも、それでよければ入れるという。４００円とサウナ代２００円を払い、隻手のご主人から、バスタオルとひっかけキーを受け取る。仕舞いは２３：００だから、１時間も前に片付けてしまっている。サウナ客は少ないんだろう。

ご常連は、「一人で気味がわりいやぁ・・・」と言いながら、フロントに上がって来た。脱衣所に入ると、小生のみだ。

広さは３間四方だけど、サウナ室が大きく食い込んでいて少し手狭だ。壁天井と白いクロスが貼られて、伝統銭湯の面影はない。

ロッカーは外壁側にSakuraⅢ錠のもの。その他、旧型マッサージ機、寝台タイプのマッサージ機がある。

ロッカーの上に、稚拙な文字で、「お客様にお願い」という貼り紙掲出されている。ご主人が隻手だからかと読んでいると違った。

「お風ろの中にもぐらないでください」「シャンプーであそばないでください」など、笑えるものがある。最後に「矢向小　3-2　せんとうの会」とあった。小生の小学校にも中学校にも銭湯の会なんて無かった。

銭湯密集地、湯温充分な天然温泉すら湧く矢向の小学生は侮れない・・・。
そして、丁寧にビニールでくるんでいる同湯の温かさをも感じる。

浴室は、幅３間、奥行４間。天井はウィング幅１間半のの２段型でプラ板が貼ってある。島からンは１列で、カラン数はセンターから６・６・６・４。センターにはシャワーがなく、異様に大きな鏡が張ってある。

浴槽は、奥壁測に３槽。草津湯、座ジェット×２、主浴槽はバイブラバスになっている。温度は何れも４２．５度くらいで、やや高めに設定されている。

サウナ室は男女境側の脱衣所に押し込まれる形で設置されている。敷物が片付けられているばかりか、照明が点っていない。有線放送の演歌は流れている。そんな穴蔵と、出てすぐの水風呂を３往復くらいする。ご常連ですら気味が悪いという静寂な空間。確かに、寛ぎというよりは、少しだけ不気味な感じがしないでもない。

ビジュアルは、奥壁一面に茶色の立体的な装飾タイルが貼られている。やはりコミカ風呂ブランドの改装なんだろう。その他、男女境の上には観葉植物の鉢が並べられている。

暫くするとご主人がサウナの敷物を持ってやってきた。小生のようにバスタオルを腰に巻けない足の不自由な客が来るという。灯りが点っていないことを詫びて出て行った。松葉杖を突いて、浴室、サウナ室にまで入ってくる客に初めて遭遇する。

隻手のご主人や松葉杖で浴室に入るご常連といい、偶然なのかも知れないけど、川崎的な光景だなぁと感じてしまう。

閉店前の数人の駆け込み客と入れ替わりで上がる。
上がりは、スーパードライ。
建物を出ると、コインランドリー、入口の看板ともに照明が落とされている。