差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年10月16日日曜日 19:37
宛先: 銭湯ML
件名: 末広湯(大田区南蒲田)

ナカムラです。

今日(10/9)は、「末広湯(大田区南蒲田)」に行ってきました。
最寄駅は京急蒲田駅ですが、今日は蒲田駅(京浜東北線)から、1.3キロ、20分くらいです。

今日は、崎陽軒のチャーハン弁当を携えて、休日出勤。仕事嫌いの人間が慣れないことをすると、IDカードを忘れたり、自分のデスクに辿り着くまでに一苦労。また、トイレに行くのもひと苦労とトホホな一日だった。

久し振りに、帰路と反対の銭湯にでもと思ってたけど、夕方には既にへばっていて、いつも通り帰路途中蒲田で途中下車・・・。

蒲田界隈は、平日の方が騒々しいのかも知れない。3連休の中日。よく訪れる週末よりも、いくぶん落ち着いている感じがする。商店街を通り抜けて京急蒲田駅方面へ。周辺は、京急の立体化工事でいつも工事中。大きな交差点に、「交差点の形状が変わりました」と大きな看板が出ている。

住宅地に入ると、銭湯の匂いがしてきた。判る人には判る湯の匂い。
同湯の隣は、結構大きな空き地で駐車場になっている。向かいはマンションか何かの工事現場。

同湯の入口は唐破風の堂々としたもの。その上にも千鳥破風が載っている。豪華な造り。後ろにコンクリの煙突がうっすら見渡せる。

暖簾はオリジナルで、紺地に「末広湯」と大きく染め抜かれている。エントランス部は天井が格天井でスペースも広い。番台裏のガラス戸の桟に扇があしらわれていたりと、気合の入った建物であることが判る。下足箱の錠は松竹。

戸はアルミサッシ。番台の主人は寝ているわけではないようだけど、目をつむっている。指を動かしリハビリ的な運動をしている。番台は木組みのもの。高さも高くないので女湯が視界に入りそうな感じ。番台のお金を置く部分が長年の磨耗で少し窪んでいる。

脱衣所の広さは、幅3間、奥行4間半と大型。天井高は2間強で、折り上げ格天井になっている。雨漏りがするのか、天板がところどこと波打っているのはよく見る光景。床は残念ながら新建材のブロック状のものに置き換えられている。

ロッカーは外壁側のみ。松竹のシリンダ錠のものが45個ほど。端に籠が3つほど積まれている。
真中に、立って丁度という、大きな台があり盆栽が載っている。盆栽専用台にしては大きいけど、用途が判らない。テーブルとソファは別にある。

入口方には狭い庭があり、溶岩での築山がある。しかし、瀧に水は流れていなくて、少し荒れている。この銭湯の庭で、経営者の年齢を感じてしまう。使用人が何人も居たころは手入れもできたんだろうけど、今は浴室の清掃すら難儀している・・・。

浴室は、幅3間、奥行4間半。天井は最高部が2間半で、緩やかに弧を描くもの。ペンキににも年季が入っている。2段型ではない大型銭湯として、特徴的かも知れない。

島カランは1列で、カラン数は、センターから8・6・8・8。センターは島カランの1部にはカランを2づつカランを撤去した跡もある。中普請を経ているので、タイル類に古いものはない。

浴槽は深浅2槽。ともに水栓に布の袋が架けられていて、お茶なのかなミントの香りもする薬湯になっている。

ビジュアルは、奥壁に早川師のペンキ絵。音止めノ滝、17.2.3とある。下地の処理がいまいちなのか、さほど新しいようには見えない。その他、センターに3枚(縦4枚×横6枚)のタイル絵。灯台、鯉、松・湖の図。見慣れない「N.Mizutani」のサインがある。章仙画より新しいけど、最近のものという感じでもない。

日曜日の19:50から20:30滞在。相客は10人程度。ぱらぱらとお客が入ってくる。ご主人もご高齢だし、庭、浴室ともになんか枯れた印象を受ける銭湯だった。