差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年9月25日日曜日 9:31
宛先: 銭湯ML
件名: 湘南三浦温泉(横須賀市田浦町)

ナカムラです。

今日(9/24)は、「湘南三浦温泉(横須賀市田浦町)」に行ってきました。
田浦駅(JR横須賀線)から、0.5キロ、10分くらいです。

家を出る時は小雨だったけど、田浦駅に着いた時は、結構な雨足だった。
田浦駅は、ホームの両端がトンネルという風変わりな駅。市街からも少し離れていて、なんか田舎の駅に降り立った感じがする。

国道16号のトンネルを歩くと、寂れた「田浦親和会」という商店街があり、同湯はその中心にある。かつて6軒あった田浦の銭湯も既に同湯のみ。稲荷湯、みどり湯の廃業で隣の逸見町には銭湯がなくなった。

同湯は、横須賀銭湯には珍しくコンクリの煙突、小さな川の傍らに立っている。表は、道路ギリギリにまで、長方形のフロント部が増築されている。風情は皆無かな。しかし、建物の庇に、伝統的木造銭湯の痕跡が窺われる。内部にはレトロなものが残っているか。微かに期待しながら長方形のエントランスに入る。傘立ては松竹錠。下足箱も扉がアクリル板で松竹板鍵が付いているもの。

自動ドアを通るとフロント部。冷蔵庫、テレビ、ソファ、テーブルがある、なんとはないフロント。ただ、横須賀銭湯にしては「広いな」と感じる。

冷蔵庫の上に一枚の絵が架かっていた。14年前に改装する前の同湯の姿。見事な唐破風を持つ、恐らく横須賀では立派な部類に入る銭湯だったようだ。「湘南三浦温泉」という屋号、昔は「○○湯」という屋号だったど想像し尋ねたが、昔から「湘南三浦温泉」という屋号とのこと。使用人が男湯に3人、女湯に5、6人居たというし、屋号からはじまって、建物、設備も、スケールが大きかったようだ。

脱衣所は2間四方がベースだけど、フロント部(主人が座る部分)にスペースを取られ手狭になっている。壁、天井とも清潔なクロスが張られている。ロッカーは壁側に松竹シリンダ錠のもの。その他、Yamatoのアナログ体重計、旧型のマッサージ機が1台。旧型マッサージ機が浮いているほどに、レトロさはない。

浴室は、2.25間、奥行3間。天井は、ウィング1.25間の2段型でプラ板張り。高さは3間弱はある。
島カランは正方形のものが1つで、カラン数は各辺1の計4。その他、センターと壁側に6・6とカランがある。

浴槽は、実母散湯と白湯。メインの白湯槽は奥行きが2間ほどある大型のもの。デンキと5点座ジェット×2、温度は42度くらい。実母散湯の槽は何の仕掛けもなく、温度は38度くらいと温度が低かった。

ビジュアルはない。奥壁の浴槽上がコミカ風呂的な厚手の凹凸のあるタイルになっているのみ。

上がりは、キリンのラガーが250円があったのでいただく。外は土砂降り。ご主人と、先に上がったご常連とともに小一時間をど話をした。

昨年、横須賀市は銭湯関係の補助金を30%カットしたらしい。既に風呂なしアパートには住む人が入らなくなっている。海上自衛隊も佐世保、呉に中心が移った。さらに、アパートに自衛官が共同で生活するという時代でもなくなっている。客が増える要素はない。ここ3年くらいで、廃業が相次ぐというのがご主人の読みだった。

同湯にしても、次の投資はできない。赤字なのかな、身体もきつくなってきた。恐らく真近に迫っている、店を畳む時期を思案中という感じだった。銭湯談義としては、とても重い会話だった。

最近、「富士の湯(米が浜通)」が廃業して、横須賀市の銭湯は31軒。

雨が降らなければ、鎌倉・七里ガ浜の海が一望できるオープンテラスの「Amalfi Della Sela(アマルフィイ デラセーラ)」でピザとワインでもと考えてたけど、天候の都合で既に今日の営業は終わったようだ。話が長くなったので大船・観音食堂は時間が遅くなった。というわけで、横須賀中央に出て、2週連続で「ラーメン つたや」へ。野菜炒め、焼酎のお湯割り、チャーシューメン。頼んでいない肴も出てくる。相変わらず、居心地のいい店だ。





田浦駅(1904年5月開業)
横須賀線で最も乗降客数が少ない駅になっている。


古くからの理髪店


小松医院











横須賀・大滝町
「ラーメン つたや」は、右側の道を入り、さらに小道へと入っていく。






ラーメン・つたや
この道の奥(後ろ)にあった銭湯は「山王温泉」。