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差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2014年5月17日土曜日 0:23
宛先: 銭湯ML (sento-freak@freeml.com)
件名: 昭和浴場(中野区中央)

ナカムラです。

今日(4/25)は、「昭和浴場(中野区中央)」に行ってきました。 新中野(東京メトロ丸の内線)から、0.9キロ、9分くらいです。

「マジック銭湯」と書かれた、コンクリ煙突を擁する伝統的木造銭湯。予約すればプロのマジシャ ンであるタジマジック氏が妙技を披露してくれる銭湯として名高い。

昭和22年の航空写真には既に同湯が写っている。終戦直後の創業で、昭和30年代に改築している という。銭湯で創業時期を尋ねると、回答は経営を引継いだ年であることが大半だ。

同湯の周りの道は、同湯が出来た後に付けられたような形状をしている。昭和22年の写真に既に銭 湯の建物が写っていることからすると、戦前派銭湯のように推測されるけどどうなんだろうか。

入口には手作り風の暖簾。松竹錠の下足箱に靴を放り込み、自動ドアを通り、タジマジック氏の数々 の賞状やトロフィーがずらりと並んだロビーに入る。

ロビーの大女将とおぼしき人に入浴料とプラス100円のサウナ代を払うと、次回無料のサウナ券と、 飲料や石鹸など同湯での買い物に使える30円の「商品券」が渡される。いずれもラミネートでパッ クされたもの。商品券は初めての遭遇だし、次回サウナ無料というのも大盤振舞いだ。

脱衣所の広さは3間四方。天井はがっしりとした折上げ格天井だけど、鏡板は壁と同様の白いクロ ス張りで、格子も白色に塗られている。ちょっと風情には欠けるかな。

ロッカーは外壁側と男女境側に低いものがある。使用頻度の高い高さのロッカーはシリンダー錠に 更新されているものの、下段辺りには「Oshidori」の小さなアルミ板鍵を差し入れて回す方式の古 い錠前が残っている。

浴室は、幅3間半、奥行4間半という大型。木板に白ペンキ塗りの2段型だけど、ウィング部のカ ーブの形状など少し簡素な印象を受ける。

島カランは1列で、カラン数はセンターから8・7・7・0。床のタイルは星型の白色のもの。

浴槽は、奥壁から外壁の脱衣所方まで多彩な浴槽群がずらりと並ぶ。奥壁センター側から、座ジェ ット×2〈やや熱い〉、寝湯×2〈通常〉、備長炭湯の主浴槽〈やや温め〉、電気、3人は入れる広い天 然水の水風呂が並ぶ。

客が多いので清澄というほどではないけど、柔らかさを実感できる価値あるお湯と言っていい。水 風呂のカランから出る水を、焼酎のペットボトルに満たしている人もいる。飲用にも耐える水のよ うだ。

サウナは3、4人用の小さなもの。見ていると実質3人用で譲り合って使われている。使用頻度が高 いらしく、敷物のバスタオルがぐっしょりと濡れている。これならば敷かない方が快適かな。

ビジュアルは幅があり高さもある奥壁に「東海道五十三次」の「箱根」のモザイクタイル絵。男女 境の上に富士山がどしっと構えている迫力のあるものだ。

男女境には絵付けのタイル絵。白嶺、洋館、白樺、湖という定番の風景に、珍しくコンクリの堰堤 という土木建築が描かれている。改修で周りが埋められているので銘などは確認出来なかったけど、 女湯の花鳥絵巻には章仙の銘が残っているという。

上がりは、くだんの30円の商品券を用いて、珍しい小岩井の瓶牛乳140円を頂いた。

金曜日の21:05から22:05に滞在。多彩な温度の浴槽群に天然の井戸水温泉という、お湯の優れた マジック銭湯だった。金曜日は何と午前3:00まで営業している。タジマジック氏は本当に凄いらし い。ただ、個人的に予約を入れるのはちょっと恥ずかしい。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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                          「高額不動産」。かなり気になる不動産屋だ。。。