宿河原浴場（川崎市多摩区）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年8月20日日曜日 7:31
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 宿河原浴場（川崎市多摩区）

ナカムラです。

今日（8/13）は、「宿河原浴場（川崎市多摩区）」に行ってきました。
宿河原駅（JR南武線線）から、０．１キロ、１分くらいです。

アマチュア無線を行っていた時期があって、その延長で、航空機と管制塔の交信などを聞いたりしていた。この駅には、そんな受信機のパーツ屋があって、一度だけ降りたことがある。南武線の中でも、ひときわローカル線の趣きが強い駅だ。

駅の跨線橋から、同湯の独立煙突が見える。商店街を少し歩くと、前面にやや広い駐車場がある、同湯の前に出る。千鳥破風の黒瓦という伝統銭湯。商店街に面する駐車場は、かつては、同湯の庭だったのかも知れない。だとすれば、かなり豪華な銭湯だったはずだ。

千鳥破風の正面にあったと想像される、かつての入り口部分は取り払われて、左側に新しい入り口が付けられている。しかし、増築されたフロント部分と、新しい入り口部分の屋根は双方とも黒瓦葺き。左に移された入り口部分に至っては、屋根の破風が再現されている。かなり、旧状のイメージを維持した改装となっている。この拘りの改装は、マイ･ベストワンかも知れない。

同湯の隣には、今となっては珍しいコインシャワーがある。銭湯の広告が張ってあることからすれば、同湯の経営なんだろう。駐車場スペースといい、隣地でのコインランドリー経営といい、なかなか土地持ちのようだ。まぁ、同湯ができた時代は、付近は農地だったのかも知れない。

暖簾を潜ると、ＳａｋｕｒａＧ錠の下足箱が並ぶ靴脱ぎのスペース。位置は動かしているけど、広さは、改装前と同じスペースを確保している感じがする。自動ドアでフロントスペースへ入ると、絨毯敷きの余裕の休憩スペースがある。サウナ代込みで５５０円をご主人に払うと、黄色のバスタオルを貸してくれる。フロントの後ろにサウナ２００円との表示があるけど、入浴料を４３０円とすれば、現在は実質１２０円がサウナ代。それでバスタオル付き。まぁ、良心的な価格設定だ。

脱衣所は、一部サウナ室にスペースが取られているけど、オリジナルは３間四方。天井と壁ともに、新しいクロスが貼られている。天井高さは２間と実用十分な高さだんだけど、伝統銭湯の建物につき、あえて改装時に低くしたのか、不思議に感じる。

ロッカーは、外壁側のサウナ室壁と入り口方に衝立をも兼ねて置かれている。錠はＳａｋｕｒａⅢのシリンダ錠。その他、脱衣所の真中に籐敷きの万能台、ｋｅｉｈｏｋｕのアナログ体重計などがある。古いものは皆無の脱衣所だ。

浴室は、幅３間、奥行４間で、天井は高さ３間の２段型。全てにプラ板が張られ、やや黄ばみを帯びてきている。ペンキの塗り替えという手間とコストが掛からないけど、黄ばんだプラ板の天井は、やや物足りないものがある。剥離が進んで、ボロボロのペンキ塗りの天井がいいのかと聞かれると困るけど･･･。

島カランは墓石型のものが２列。カラン数はセンターから５･６･６･６･６･０。カランは日の丸扇の刻印のある角型。タイルは、昭和後期に改装した銭湯でよく見られる正方形を組み合わせた模様のあるもの。かつては、パール色の光沢があったのか、微かにその光沢が残っている。

浴槽は、奥壁に深浅２槽。深槽は、８点座ジェット×２で水枕付き。後の説明板は、よくある女性ヌードのイラスト物。浅槽はバイブラで、外壁側に格子が嵌められた炊き出し口がある。２槽とも鮮やかな黄緑色のバスクリンが投入されている。サウナ用の水風呂は、脱衣場方の外壁側に張り出す形で増築されている。窓のすぐ外にアパートがあって、外から丸見えになっている。まぁ、男湯なので、そこら辺は気にしていないようだ。こっちも気にならない･･･。２３度強の快適温度なので、ゆっくりと、何度も入ることができる。

サウナは５人用程度の遠赤外線のもの。静かに有線が流れるシンプルなものだ。

天井も殺風景だし、壁のタイルも奥壁を含め白いタイルが張られている。基本的に殺風景な浴室だ。強いていえば、奥壁の一部に厚手のタイルが使われ、斜めの線がデザイン的に引かれている。また、脱衣所上にアクリル板で作った、ステンドグラス様の飾りがある程度。

上がりは、サッポロビール２５０円。他にキリンもアサヒも置いてある。
広い休憩スペースで、女子ゴルフツアーを見ながら、ビールを飲む。家でゴルフ番組を観ることはないけど、いかにも日曜日の午後という感じがしていい。

建物外観にこだわりを感じたけど、内部はやや脱衣所、浴室とも殺風景で物足りない感じがする。
日曜日の１５：３０から１６：３０に滞在。相客は１０人くらい。今日、日曜日は１４：００からやっている。地元に支持された銭湯のようだ。

今日は、矢向の弥生湯を再度撮影して、｢志楽の湯｣に浸かろうとしたけど、財布が無く入れなかった。昼飯を食べた、生田の寿司屋に電話するとあるという。なんか、南武線を２往復も乗るしょぼい一日だった。あまり冒険する気も失せたので、夕食を食べに、いつもの大船･観音食堂へと向かった。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp　　
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ （風呂屋の煙突）
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ＪＲ南武線･宿河原駅
古い跨線橋を経由して、改札口が一つのみ。古風なつくりの駅。

宿河原
江戸期の宿河原村にあたる。古くは駒井（現在の狛江市）という地域の一部で駒井宿河原といったが、多摩川の流路が変わり、駒井から離れて独立して宿河原村を形成したと考えられている。宿河原の由来は不明。

明治22年（1889）の稲田村の誕生の際に大字となり、昭和13年（1938）に川崎市に編入された。

大船･観音食堂