橘湯（北区堀船）

差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2013年2月11日月曜日 8:40
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 橘湯（北区堀船）

ナカムラです。

今日（2/1）は、「橘湯（北区堀船）」に行ってきました。梶原駅（都電荒川線）から、0.3キロ、3分くらいです。

今日から、主要企業の第3四半期決算が続々と開示される。急速に円安が進んで、ひと息付いている企業もあれば、電力会社のように燃油費がかさんで大赤字の会社もある。

汐留の電機メーカーを出て、銀座のイタリー亭で軽く夕食を取って、王子駅経由で都電荒川線の梶原駅へ。

橘湯は、梶原の商店街を進んで、人だけが通れる通路を少し入った奥に入口がある。裏は細い公道に面しているけど、入口は公道に面していない。何でこういう建て方をしたのか興味が湧く。商店街からのアクセスを優先させたからなのだろうか。もしかしたら、今の建築基準法には適合していない建物かも知れない。

同湯といえば、2011年秋の台風の時、コンクリ煙突が倒壊。隣接するアパートを直撃したことが思い出される。隣は新築住宅が並び、向かいは更地になっていた。煙突はどのように倒れたのだろう。思い出したくもない話だろうから、陽気な大将には聞けなかった。。。今はガス釜の小さなステンレスの煙突に替っている。

建物は、モルタル造の昭和40年代的な銭湯。脱衣所棟と浴舎からなる伝統的な形。先代は堀船小学校の正門前のもう1軒（廃業/駐車場）と、同湯の2軒を営んでいたという。

エントランスには紺地の2房の大きな暖簾に、屋号が一杯の大きさに染め抜かれている。ただ、前に来た時もそうだったけど、竿に跳ね上げられているので、今日も立派な暖簾の勇姿を拝むことはできない。

中に入れば、前栽を潰して増築されたとおぼしきスペース。そこに、松竹錠の下足箱がたくさん並ぶ広いエントランスと、ロビーが広がる。相方が2人分の風呂銭を支払い、男湯の小生だけ、カウンターからロッカーの鍵を受け取るシステム。男湯のロッカーキーが持ち去られるのだろう。地域に関わらず、こういった防止策を講じている銭湯は多い。

「空いているからゆっくりして行って」という大将の言葉に送られ脱衣所に進む。

脱衣所は、幅4間、奥行3間ほど。浴室と同様に外側の1間は増築のようだ。天井も壁もチープな白いクロスが少々煤けてきている。ロッカーは外壁側に松竹シリンダー錠のもの。その他、有るのはKeihokuのアナログ体重計、籘張りの幅広の縁台くらい。シンプルというか蛍光灯の灯りの下、殺風景な空間が広がっている。

浴室は、増築された4間四方の空間。カランは男女境に、手前の壁に3、外壁に3、中央の浴槽の脇に5。宝マークのレバー式が珍しい。床の壁は、オフホワイトのタイルにグリーンのタイルで斜めの線を描くデザインになっている。

浴槽は中央に、奥壁から手前に伸びる大きな浴槽が1つだけ。奥に6点座ジェット×2、寝湯×2。その手前がポールで仕切られ、深槽になっている。浴槽の先端は、滝のようにオーバーフローし、あわせてそのお湯を回収する仕組み。スーパー銭湯ではよく見かける仕掛けだけど、普通の銭湯で見るのはかなり珍しい。もっとも、洗い湯を流す溝の蓋に”湯あそび広場”の”DENKEN”のマーク。スーパー銭湯系の業者が同湯の中普請を手がけたからのようだ。

増築部に、北区の銭湯によくある、無料のスチームサウナ。水風呂はないけど、隣にノズルが8つほどの全身シャワーがあって、痛いほどの勢いの水を浴びることができる。

ビジュアルはない。

最初は空いていたけど、どんどん相客が増えていく。広くて快適な浴槽があるものの、繰り返し入るには休むための適当な位置が見つけづらかった。普通ならばペンキ絵が良く見える、島カランの中央くらいに座って身体を冷ますのだけれど。。。

上がりは乳酸菌飲料のビックルを頂く。今日は2月1日なのに、もう「１０１０」の最新号がカウンターにあった。日曜日だけ、朝湯の営業をやっている。女将は”掃除終えて寝るのは4時。毎日はできないよ”と。今時、貴重な朝湯を提供してくれる銭湯だった。金曜日の22:20から23:15に滞在。相客は10人くらい。控えめなプチスーパー銭湯的なリニューアル銭湯だ。

遅い時間に長居をした。同湯を出ると既に荒川線の終電が無くなっていた。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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