差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
宛先: 銭湯ML
件名: [sento-freak:04465] 太平館(横浜市西区)

ナカムラです。

今日(10/12)は、「太平館」に行ってきました。
戸部(京急)、西横浜(相模鉄道)、保土ヶ谷(横須賀線)の各駅から10分から15分程度です。

今日はハシゴ湯をする予定ではなく、「萬歳湯」の帰り、保土ヶ谷駅までの途中で廃業した太平館跡でも見てくるかと寄ったもの。
すると、銭湯跡らしき、張ったアスファルトが未だ新しい駐車場を発見。しかし、住所を見ると違う。さらに進むと銭湯発見。
なかなか立派な建物。あれ・・・。営業している。
ということで、ハシゴ湯となってしまいました。

その前に、とりあえず中華料理店に入り、海老焼きそばと温かい紹興酒を注文。
10/1に開店したばかりで、どのくらい温めればいいか判らないと済まなそうな顔。
しかし、そんなことわからないで中華料理店やるのかな?!
味はまあまあ美味しかったけど。

後で判ったのですが、廃業したのは「太平湯(中区太平町)」であって、「太平館(西区久保町)」ではなかった。
途中の銭湯跡らしき駐車場は「浜の湯(西区久保町)」跡ということが判った。
太平館のフロントに昭和10年の商店街のイラスト地図があり、この商店街には、太平館、浜の湯、第一盛進館、第二盛進館と四つの銭湯があった模様。
その後、増えたのかは判らないが、今はこの太平館のみ。

入口は立派な千鳥破風。軒先には「わ(=沸いている→営業中)」の木札。
牛乳石鹸の暖簾をくぐると、アルミのフレームに入った鯉の滝登りのタイル絵。なかなか立派である。
フロントに改装する際に一旦外し、再度、入口に設置したようだ。
下足箱の錠はカナリア。フロントで下足札を渡し、ロッカーキーとサウナ用のバスタオルを受け取る。
サウナ(男湯のみの模様)は、プラス100円(計500円)。

脱衣所は、フロントとサウナ室が設置されたため、広さは感じられない。
しかし、大型の銭湯といっていい大きさ。梁は太い。天井は折上げ格天井。木組みもしっかりしている。
黒い柱時計はなく、安っぽい飾り時計が掛かっている。

ここはロッカーの色が、縦に青・白・赤と塗りわけられている。下足箱の色分けは、何回か出会ったが、ロッカーでは初めて。
ロッカー錠はキーナンバーしか刻印がなく、メーカーは判らなかった。

真中に木のベンチが2つ。縁側にも1つ。縁側の外はすぐ隣の建物であるが、水が噴出している陶製の飾りが設置してあった。

浴室は東京2段型の天井。大きく、ペンキも綺麗でいい感じ。
カランはセンターから8・7・7・8。シャワーはセンターと壁側のみ。
ここの銭湯、カランの台がどれもかなり幅が広い。島カランは大型のタイル3枚分の幅がある。なので、巨大な島カランである。
センターのカランの後ろには、高齢の利用者のためか、手摺が設置されている。入口の所にも。初めての遭遇。

サウナも新しく、7・8人は入れる大きなもの。低く演歌が流れている。
立ちシャワーのブースに1人用のポリ風呂が押し込まれ、統制が取れた浴室にB級的な異彩を放っている。
無いよりあった方が断然ベターではあるが・・・。コレだけが浴室全体の調和を乱している。

入口の立派なタイル絵からも想像できたけど、センターのタイル絵も巨大かつ味のあるものだった。
鈴栄堂の章仙の銘のある。灯台・海・半島の図。数えたら横54枚、縦3枚。緻密さはないが、巨大さではマイ・ベストワン。
三浦半島をイメージさせる図も、横浜ならではのテーマ。なかなかいい灯台の図であった。

ペンキ絵は、神奈川ならではの、幅10センチくらいの板を並べた壁に描かれたもの。
男湯と女湯のセンターに富士山。男湯側は海が広がっている。早川絵師の男性的な図である。

センターの上には蛍光色の猫のような人形が数匹。山手のいなり湯にも居たな・・・。何だろう。
入口側のセンターにも蛍光色のオブジェ。これは、黄金町の末広湯にもあったな。何だろう。

湯船は3つ。センターから薬湯(バスフレンド福寿効という実母散湯のような香りがするものだった)、釜場への通路を挟み座ジェット、何もない浴槽。
変っているのは、湯面が澄んでいる浴槽の底に魚が2匹、タイルで描かれている。これも初めての遭遇。

日々通っている人、親子連れ、若者と多様な層を取り込んでいるいい銭湯だった。
基本的に水曜日が定休日みたいだけど、たまには月曜日も休むのかな、10/20(月)は休みと書いてあった。
会社帰りに途中下車して浸かりに行くにはチト遠い・・・。