高松湯（品川区上大崎町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年10月7日土曜日 4:37
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 高松湯（品川区上大崎町）

ナカムラです。

今日（9/16）は、「高松湯（品川区上大崎町）」に行ってきました。
目黒駅（山手線）から、０．４キロ、５分くらいです。

今日は、東京で都立高校時代の同級生が１０数人集まっての飲み会。そういう飲み会の前には、とりあえず銭湯に行くことになっている・・・。

瀬戸内海の島に居ても、メールでこんな飲み会の呼び出しがかかる。北海道の山中に居ても、携帯は通じるらしい。凄い時代だ。そういえば、３年前に北アルプスの山頂から、家に電話したり、帰りのバスの予約をしたっけ・・・。便利というか、何かおかしいのではないかと思ったりする。小生が時代の流れに付いていけていないだけなんだろうけど。

さて、高松湯。芝白金の自然教育園の杜が近い、上大崎の交差点の角に建つかなり古いビル銭湯。この交差点が拡幅された時のビルなんだろうけど、ちょっと調べてもその時期は判らなかった。いずれにしても、昭和３０年代、ひょっとするとその前半に建てられたビルという感じだ。

大交差点の角に建つビルに、あまりにさり気なく位置しているので、最初は通り過ぎてしまった。付近の人に尋ねると、よく接する｢今もあるのかなぁ・・・｣という枕言葉が付く。

古いビル銭湯で、入り口は木枠のガラス戸といかにも古風。隣にはコインランドリーと思いきや、クリーニング店の作業場というのも変っている。

銭湯浪漫の暖簾を潜ると、珍しいTAIYO錠の傘立てと、松竹錠の下足箱。その奥には番台へ通じるドア式の、これもレトロな硝子戸が、いかにも昭和中期的な存在感を発揮している。

その、レトロな戸を開けると番台。女将に４３０円を払う。番台は、前面がカーブした、木目調プリントのもの。女将は、小型テレビの相撲放送に見入っている。

脱衣所の広さは、２間半四方。天井は１間と１／３くらいで、ビル銭湯につき高くはない。浴室の入り口上部の天井は、藤棚のような装飾がある。

ロッカーは、島ロッカーが１つと、入口方の壁にも、同じく松竹板鍵のロッカーがある。トイレのドアも真鍮のドアノブというレトロさだ。

その他、「KEIHOKU HAKARI SEISAKUSYO」と、keihokuにしては表示が古風なアナログ体重計、フジの旧型マッサージ機、寝て使うマッサージ機、冷蔵庫がある。ベンチの類がないのが珍しいし、少し不便。

浴室は、幅２間半、奥行３間半ほど。天井はそこそこ高く逆ヘの字型のもので塩を吹いたアルミ板が張られている。床はベージュ系タイルの組み合わせ。壁は１０センチ角の白タイルが張られている。昼間ながら、ビルの谷間につき日当たりはなく、夜と変らない雰囲気だ。

島カランは、鏡だけのものが１列で、カラン数はセンターから、５・６・６・６。湯道具を載せる台部分と脚部分がモスグリーンというシンプルなもの。

浴槽は、奥壁に接するかたちで、深浅２槽。深槽は、浴槽の底が見渡せるという何の仕掛けもない、やや珍しいもので、温度は４２．５℃くらい。浅槽は、ジェットで、４２℃くらい。

ビジュアルは、奥壁一面のモザイクタイル絵で、木、湖、風車という絵柄。施工ミスなんだろうけど、木の幹がズレている。
男女境にも白鳥五羽が湖に浮かぶ絵柄のタイル絵。白鳥の白とブルーのシンプルな色使いで、なかなかいいものだ。

ビル銭湯としてはかなりの古参と思われる。余計な物は一切ない。それゆえ、多少の緊張感を強いられるピュアな銭湯だ。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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