村野藤吾は植える木だけでなく、その向きにまで拘ったという。太陽が動くに従っての光線の変化を見ながら、その向きを決めたという。

礼拝の後で寄ったグランドプリンスホテル新高輪の”もみじ”というラウンジ。このホテルは村野藤吾が設計していて、このラウンジの調度品もいくつかオリジナルが残っている。

ただ、今日は自民党の党大会が開催されるようでラウンジは混んで騒々しかった。ホテル周辺は機動隊が多い上に、右翼との小競り合いなどもあった。

コーヒーカップに映るのは窓外の景色。来週には開花するという桜のつぼみが、膨らみ始めていた。

高輪教会の長津栄牧師が月末で辞任する。まだ何回かあるのに、本人は花粉症と言いつつ目が潤んでいた。今まで接してきた説教からは、50年間の信仰生活の苦労人の姿が垣間見えた。教会に集う人々は人に言えない苦しみを抱えているという。そういう状況でなければ本当の信仰とは言えないと絞り出すように語られていた。とてもとても優しい方だ。