差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2003年8月31日日曜日 23:27
宛先: 銭湯ML
件名: 滝の湯(神奈川県平塚市)

ナカムラです。

8/30は「滝の湯(神奈川県平塚市)」
平塚の旧赤線地帯を歩き、その痕跡を追ったものの、ほとんど成果なし。
その地域の「富士の湯」に入ろうと計画を立てていましたが、伝統的銭湯志向の小生、ビル銭だったのでパス。

駅に戻る途中に銭湯の煙突を発見。
近くに寄るとなかなかのボロ銭。
煙突は発射台型だけど赤さび丸出し、塀は青く塗ったトタン板、建物はモルタルなんだけど、結構剥がれている。

牛乳石鹸の暖簾をくぐると、茶色一色の内装。
んーボロい。眼前すべて焦げ茶色の世界。いい材料がくすんできたというのではなく、安い新建材がそのまま煤けたという感じ。
天井も煤けた新建材が波打っている。
番台の上の壁も昔あった新建材が茶色になっている。掛けられている時計も昔家庭にあったよなって言う感じの振り子時計。

神奈川ではよくあるパターンのようだけど、番台は使われておらず、オバチャンは張ってあるカーテンの向こうでテレビを見ていて、時々顔を出している。

ロッカーは壁側にオシドリ2匹が描かれている金具が付いているもの。
とめ具の方に「注意」だったかな、文字が彫りこまれていた。
しかし、みなさん脱衣カゴを使用。こちらがメインのようです。

何枚が「大磯○○○丸」というというような札が貼られていた。確かに漁師町の銭湯という風情・・・。

カランはセンターから6334と少ない。シャワーはセンターのみ。
特徴的なのは、カランの下に大抵はある湯が流れていく溝がない、混んでいないからいいけどちょっとど惑った。
カランの取っ手はWaguriの平べったいやつ。
カランのお湯は熱く、水で埋めずにはとても使えなかった。

ペンキ絵はなし。
壁板に灰色のペンキが塗られているけど、結構剥がれているし、板自体が欠落している部分もある。んーボロい。
天井は小型の2段型。

湯船は2槽。双方とも結構熱い。
湯船の後ろにタイル絵が2枚。富士は剥げて輪郭しかわからない。
もう一枚は、近江八景の図。倣安藤広重と書いてあった。なかなか味があった。朱印が描かれていたけど読めなかった。

あがるとカーテンの向こうのオバチャンが扇風機を回してくれた。「Asahi」って書いてあったそれは物凄い騒音を発する。
テレビの音が聞こえず、3分ほど回したら、オバチャン扇風機を止めた。

トタン塀の内側に小さいながらも池。
生き物は発見できなかったけど、空気ポンプの泡が立ち上ってた。
水は、不自然に延ばされた水道の蛇口から少しずつ補給。池なんてない銭湯が多くなった昨今、あるだけ立派かな・・・。

ドリンクは大塚系の飲み物と牛乳が入っていた。
オロナミンCを飲む。

漁師町の銭湯の風情を醸し出している、第一級のボロ銭湯。
小生嫌いではないが、好む人種は少数派かな・・・。