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差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2013年5月23日木曜日 23:05
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 天神湯(新宿区北新宿)

ナカムラです。

今日(5/4)は、「天神湯(新宿区北新宿)」に行ってきました。 新宿(山手線等)から、1.7キロ、20分くらいです。

最寄り駅は、西新宿駅(東京メトロ丸ノ内線)。かつて柏木と呼ばれた辺り。どこからも距離がある けど、かつて商店が集まっていた名残がある。同湯はそんな中にある。頭上には、住友不動産が開 発した数百個からなる高層賃貸マンションのビルが聳えている。

天神湯という屋号は、近くの成子(なるこ)の天神社から来ているのだろう。昭和42年築創業と伺 うが、昭和38年の航空写真には、既に黒瓦を載せた伝統的木造銭湯の姿が見える。

屋根はトタン葺きに替わったものの、コンクリ煙突を有する伝統的木造銭湯であることは変わらな い。ファッサードは、看板建築のようにコの字型の覆いが付いている。昔は屋号が大書きされてい たのだろうか。前庭と旧エントランスを潰してロビーを増築したと推測。それ故、ファッサードに 往時の面影はない。外観の写真を見て長らくビル銭湯だと思っていた。

緩やかな起伏の多い土地柄。3段ほど階段を昇った所に新しい松竹錠の下足箱がある。自動ドアを 通れば小さなロビースペース。広くはないものの、ここでシンプル&清潔という同湯の基調に接す ることができる。

脱衣所の広さは、3間四方。伝統的木造銭湯ながら、高窓が古い木製建具のまま残っている以外、 すべて改装されている。しかし、心地良い改装がなされている。壁は淡い抹茶色の質のよい落ち着 いたクロス張り。天井は白のボードだけど、中央に正八角形の和風のシーリングメダリオンとも呼 べるものがあって、白百合模様が施されて、提灯型電傘を8つほど連ねた和風照明機が下げられて いる。

ロッカーは、中央に島ロッカーが縦置きに1つと壁側に松竹錠シリンダ式のものが置かれている。 入口方の壁には洗濯機が数台並んでいる。その他、マッサージ機、ベンチ、テレビが置かれている 程度。基本的に最小限の物だけが置かれている。

浴室は、幅3間、奥行4間程。足を踏み入れた瞬間に、明るく清潔で輝いている、優れた銭湯であ ることを実感、心がおどる。天井は木板にペンキ塗りの2段型。島カランは1列で、カラン数はセ ンターから7・5・5・6。茶系統の石材による湯桶を載せる台がある関西風の造りになっている。床 のタイルは、4枚1組で百合模様を構成する、鈍くパール色に輝くもの。

浴槽は、センターから実母散湯42度、熱い湯槽3点ジェット×2で43度、温湯槽は手前に張り出 した広いバイブラで41度くらい。

今日は、終日、ペーパー撲滅運動。家中の書類という書類をデジタル化する作業を行っていた。そ んな疲れに天然実母散の温めのお湯は寛ぐとこができる。

この銭湯は老若交え客が多い。大久保という土地柄もあるんだろうけど、清潔な中に上質なシンプ ルさがあって、さらに必要にして十分な湯種と適度な湯温によるものだろうと思う。

ビジュアルは、奥壁に中島さんの富士山のペンキ絵が幅3間と外壁にL字型に回り込むように描か れている。都合幅4間の大作にもかかわらず、微細なタッチで描かれ、力強さもある。優れたペン キ絵だ。しかし、描いてから時間が経っているのか、色褪せのせいで少々平板に見えるのがちょっ と残念だった。

3連休中日の土曜日、21:20から22:10に滞在。相客は10人は優に超えていたと思う。久し振りに 天然のヘチマと軽石を愛用する御仁と遭遇した。

上がりの一杯は大久保駅(総武緩行線)の方向に出て、新大久保駅(山手線)との間の韓国料理屋 で一杯やった。安かったけど、味は平凡以下だったかな。多少調べておけば、韓国料理の激戦地、 美味しい韓国料理を食べることができるんだと思う。未訪の新大久保・万年湯に訪れる時には、も う少し調査の必要がある。

しかし、界隈の猥雑さは凄まじい。パンツ一丁、自らのイチモツを握りながら踊っている入れ墨の 兄ちゃんが居たりする。出身高校がここから歩いて行ける所だったので昔を知っているけど、だい ぶ趣が変わったなぁ。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp  
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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        新宿駅の隣だけど、小生にはほとんど馴染みのない大久保駅。数百メートル進むと新大久保駅。




      大久保駅。ガード下の木製の庇が木製で、古風な感じだった。