差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2012年11月25日日曜日 1:21
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件名: ときわ健康温泉(板橋区中台)

ナカムラです。

今日(11/9)は、「ときわ健康温泉(板橋区中台)」に行ってきました。 上板橋駅(東武東上線)から、0.6キロ、7分くらいです。

夕刻、飯田橋で業務終了。少しばかり早いけど戦線離脱。飯田橋駅から有楽町線・池袋駅経由で上 板橋駅まで。

飯田橋駅の日本医科大学第一病院があった所に、いくつかの石碑が建てられていた。その中に、都 立高校で2番目に長い歴史を持つ母校の前身「府立第四中学校発祥の地」の碑もあった。いくつか の碑文を読むと、此処は日本大学、國學院大學および府立第四中学校(超スパルタ教育で死中と呼 ばれた時期も)それぞれの発祥の地で、何れも、神道の研究を行っていた皇典講究所の付属機関と して始まったことが分かる。

また、駅の傍ら、キッチン青木の所に、東京農業大学の発祥の地の碑もある。初代の学主が榎本武 揚とある。今でもそうだけど、飯田橋は昔々から学校が多い土地だったようだ。

さて、「ときわ健康温泉」。元々は「第二亀の湯」という銭湯。2002年のマップでは「第二登喜和湯」 となっている。昭和63年に伝統的木造銭湯を、現在のときわマンション1階に入るビル銭湯に改築。 さらに、平成10年に温泉法上の温泉認定を受け、今は”温泉”を名乗っている。

昭和38年の航空写真を見るとかなり大きな木造銭湯が見られる。やや傾斜しているものの、周囲に 道路がある、まさに銭湯に相応しいロケーション。住宅しかない一角だけど、小料理屋や酒屋や菓 子屋など、いくつかの店舗とかつて店舗だったとおぼしき家並が残る。

同湯には、どちらもが表とも裏ともつかない入口が、建物の両側面にある。自動ドアを通れば松竹 錠アルミ板鍵の下足箱。ロビーには活魚料理屋の生け簀のような池があって、大きな亀が3匹まっ たりと泳ぎ客に愛嬌を振りまいている。

看板によれば、熱海の安い温泉ホテルと同名の”ニューアカオ”という宴会場が地下にあったよう だ。今は、地下に降りる階段はベニヤ板で封鎖されている。改築した当時は相当の賑わいがあった んだろう。しかし、この界隈には新しい温泉施設が次々と開業した。そんな中、遠くから同湯に足 を運ぶ客は減り、元の地元の銭湯に戻った感じがする。

支払いは自販機でチケットを購入する方式。サウナはプラス350円で計800円。中央のカウンター で、下足の鍵と引き替えに大小のタオルとサウナ室のひっかけキーを受け取る。

脱衣所の広さは、幅4間、奥行2間弱。天井も高くないので、必要最小限という広さ。そこに、松 竹錠シリンダー式の下段が縦長で中央に棚のあるロッカーが並ぶ。

その他、デジタル体重計とロッカーの上のテレビくらい。休憩はロビーでと、ここには割り切った 物だけがある。

浴室は、屋外に2つある露天風呂や広いサウナ室部分を入れて、幅5間、奥行6間と大きい。サウ ナ室をも含めると、その広い空間の半分強が浴槽だ。

カランは、屋内に8・8・4・3。そして、露天風呂に3。

浴槽は、室内には3間四方の主浴槽と大きな水風呂。主浴槽は中央に噴水があるもので湯温42度弱。 寝湯×2、電気、打たせ湯、歩行湯、2穴ジェット、リボルバーのような6穴ジェットと多彩な設備 がちりばめられている。屋外には白湯の露天風呂と實母散湯の温めの薬湯槽の2つがある。少々肌 寒くなってきた季節、露天で感じる風は心地いい。

サウナはテレビ付きで2間四方と広い。テレビで中堅社員のモチベーションが低下している社会現 象を取り上げている。バブル世代にポストを占められ、後輩社員は来ない。そんな中で質量ともに 責任は増すばかり。もちろん給料もさほど上がっていく訳ではない。背中に見事な絵を背負う尖っ た兄ちゃんと水風呂との往復を楽しむ。もっとも、尖った兄ちゃんの方は、小生が滞在した1時間 もの間それを繰り返していた。なかなかストイックな”修行系”のサウナの遣い手だった。

ビジュアルは、奥壁に畳2畳ほどの大きさの滝の写真が、タイル或いはガラスにプリントされたも の。退色が進みかなりブルーになっている。昔のカラープリントを見ているようだ。

屋号の通り同湯は”温泉”。しかし、上がって改めて確認するまで、それを実感することができなか った。多彩な浴槽群のいったいどれが温泉槽か分からなかった。既に、温泉は涸れたのかと思った ほど。

しかし、カランのお湯を含めすべてが”温泉”らしい。温泉成分を含んではいるものの、無色無臭 なので黒湯ように普通の井戸水との違いが分からないのは致し方ない。もっとも、円やかさが実感 できる良質のお湯だった。

上がりは、昔は生ビールが飲めたのだろうロビーのテーブル席で、リポビタンD150円を頂いた。

金曜日の19:15から20:15に滞在。相客は20人くらい。バブル期に建て替えて、一時は隆盛を極 め、その後客が減った侘びしさが垣間見える銭湯だった。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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                      東武東上線・上板橋駅