差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2008年3月1日土曜日 1:55
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 常盤湯(江東区常盤)

ナカムラです。

今日(2/29)は、「常盤湯(江東区常盤)」に行ってきました。 清澄白河駅(東京メトロ半蔵門線)から、0.3キロ、3分くらいです。

今日は、円高が進んで、そんでもってアメリカの内需はどうやらマイナスに転じた模様。日本株も朝から下がりっばなしだった。

小生の後ろ席の外債担当者は、やむなく損切りして、夕方には疲労が深い感じだった。 小生も 眠く冴えない一日。情報端末をプチっと切って、半蔵門線で大手町駅から清澄白河駅へ。10 分くらいで別世界だ。

隣湯の、これまた渋い「第二湊湯」を見てから、「常盤湯」へ向かう。途中にリベット打ちのレ トロな下路式アーチ橋の「萬年橋(昭和5年)」なる渋い古橋があったり、その袂には松尾芭蕉 の旧居跡があったりと、偶然なのになかなかの出会いがあったりする。

常盤湯は千鳥破風の伝統的木造のレトロ銭湯。男湯には脱衣所から浴室にかけての大きな池が ある。脱衣所脇には池の上に「舞台」のような広い縁側が設えられ、浴室の外壁側も開放可能 なサッシになっていて池の脇にはタイルの縁側がある。

「キングオブ縁側」の北千住・タカラ湯や、三河島・帝国湯も浴室脇まで池が延びている。し かし、浴室の外壁側が開放可能でタイルの縁側まであるのは初めての遭遇だ。

2段型天井の島カラン2列の浴室も極めてシンプル。床のタイルをはじめ、島カランなど殆ど 全てのタイルが白で統一されている。清掃に力を入れる決意でもある。

ビジュアルは、奥壁に早川師の「伊豆」。男女ぶち抜きの富士山に海岸には波しぶきが散ってい る。男女境には、絵付けのタイル絵が絵巻のように拡がる。絵柄は回遊式日本庭園を少し饒舌に描いている。銘などはシャワー増設時に隠れたのか見つからなかった。

浴槽は、奥壁に沿って3槽。センターから、何の仕掛けもない深湯槽で「高温浴槽」。温度は4 3度くらいか。真中の主浴槽はバイブラでやはり温度は43度くらい。そして、外壁側に主浴 槽の一部を後から仕切った形の小さな「低温浴槽」。温度は41度くらい。

木組みの番台にちょこんと座る爺。優に80歳は超えている感じだった。21:00にして遅い夕食なんだろう、白米中心の簡素ながら大きな弁当箱をつついていた。

上がりは、森下まで歩いて有名居酒屋「山利喜」再訪をイメージしていたけど、歩くのが面倒 になって常盤湯近くのモツ焼き屋「三徳」の縄のれんを潜った。

味はそれなりだけど、まったりとした雰囲気は悪くない。サッポロの瓶ビール(大)、タコのブツ切り、モツ串4本、明太子オニギリで1750円だった。

帰りは、大手町駅に戻ってもいいけど、北上して錦糸町駅に出た。缶酎ハイを買って横須賀線 のグリーン車に潜り込む。少し贅沢だけど、乗ってしまえば戸塚駅まであっという間だ。

寝過ごすおそれもないではないけど、横須賀線であれば寝過ごしても久里浜。東海道線のよう に熱海行きや沼津行きより傷は浅い。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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番台裏のタイル絵
同湯は脇から入る構造だけど、未だ番台形式になっている。



浴室脇に拡がる池。浴室と同様の3センチ各のタイルが張られた縁側がある。


萬年橋から清州橋を望む。「ケルンの眺め」と呼ばれているらしい。
葛飾北斎も「冨嶽三十六景」の「深川万年橋下」で萬年橋(木橋時代)を描いている。




萬年橋






深川芭蕉庵跡



第二湊湯


第二湊湯