差出人: Masayuki Nakamur
送信日時: 2004年5月8日土曜日 11:42
宛先: 銭湯ML
件名: 東京浴場(品川区大井)

ナカムラです。

今日(5/7)は、「東京浴場(品川区大井)」に行ってきました。
大井町駅(JR京浜東北線)からニコンの工場へ通じる「光学通り」を10分くらいです。

道路の改良工事のため、同湯の前は少し広くなっています。
そして、隣が駐車場でもあるので、同湯の側面が見渡せます。

窓から煌々と灯りが漏れています。デカイ銭湯・・・。
脱衣所棟の妻面の屋根の白壁に丹頂?が飛んでいる姿。鶴も優美だけど、同湯の佇まいも優美です。
一見して、「出来るな。」という印象の銭湯です。

立派な掛かり松を従える入口は唐破風の大きな屋根。しかし、懸魚はあるけど、さほど凝った彫刻ではない。
唐破風の上の三角部分にも鶴が描かれている。
暖簾をくぐると、正面にチューリップの大きな写真。それを避けるように松竹錠の下足箱が並んでいる。

自動ドアの入口を通るとフロント。脱衣所スペースを削って、入口側に設置されたフロントだけど、そこそこゆったりとしたスペースがある。
さらに、暖簾をくぐって、また男湯への自動ドア。

脱衣所の広さはフロントにスペースを取られているので広くはないが、オリジナルは幅4間、奥行3間と大型である。
天井は、改修されているけど折り上げ格天井(男女合わせて6×15)。
格子は長方形と正方形が組み合わせてある。
そして、真中の列の正方形の4つくらいに、菖蒲などの円形の日本画が描かれている。
各天板には壁紙が貼られている。しかし、雰囲気を壊さないいいものが選ばれている。

フロントの出っ張りに会わせてL字型にロッカーが設置されている。ごついシリンダ錠が外付けされたもの。
脱衣籠も6個ほど置かれている。
その他、なぜか6個ほどの島ロッカー、HOKUTOWのアナログ、体重計、ベンチなどがある。

庭が充実している。
ライトアップされた池には鯉が泳いでいる。端っこに石橋もある。
築山には滝があり、石灯篭には灯りが灯されている。
季節がらツツジも咲いている。

浴室も特徴的だった。
広さは、幅3間と少し、奥行は4間。大型である。
天井は高さ2間半と十分な高さがあるけど、中庭の関係で平面の天井になっている。

最大の特徴は、男女の境が仕切りではなく、幅1間半ほどの中庭(築山)になっていて、池もある。
そして、その池の水中が水族館よろしく、センターのカランの前で眺められるようになっている。

センター側は坪庭から外光が入る。
外壁側は湯気抜きの窓とその下は全面がガラスブロックで組まれこりらからも外光が入る。
昼間は、かなり明るい銭湯だと思う。

島カランは2列。カランはセンターから7・6・6・6・0・6。カランは茶の取っ手の角型。両サイドにのみシャワーが付いている。
片側しかカランのついていない島カランには、鏡も付いていない。
その他、立ちシャワーがセンターに1、外壁側に2。

浴槽は正面に深浅2槽と、釜場への通路を隔てて女湯側に薬湯(バイブラバス)がある。
薬湯の部分のみ男女境があり、空間的には女湯に接している。(つまり中庭の奥行は3間くらい。)
5枚くらい広告が掛かっている。うち、2つは電話番号の局番が3桁。
この広告生きているのかな。「月賦」という言葉も今はほとんど死語だよなぁ。
保健所の注意書きがあったけど「品川保健所」と「荏原保健所」の連名。連名っていうのも初めて見た気がする。

浅槽は3点ジェット×2、44度くらいか。
深槽は何も仕掛けがない、底まで見渡せる穏やかな湯面。相客は延べ15人くらい居たけど、熱いからか誰も入らなかった。
温度計は48度を指していたけど、45度くらいだと思う。

浅槽に5分くらい水を投入している輩がいた。
まぁ、スーパー銭湯から比べれば、熱いよなぁ・・・。

ビジュアルは、やや色褪せてしまっている写真。絵柄は外国の岩山と緑。
剥げたペンキ絵と色褪せた写真・・・。やはり多少剥がれていてもペンキ絵がいい。

奥壁側のビジュアルが寂しいけど、庭、中庭、風呂などどこもしっかりしている。
開放感のある金曜日。22:30。なんか、いい気分で大井の町を歩いていた。