富の湯（鳩ヶ谷市朝日）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2010年7月11日日曜日 21:12
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 富の湯（鳩ヶ谷市朝日）

ナカムラです。

今日（7/9）は、「富の湯（鳩ヶ谷市朝日）」に行ってきました。南鳩ヶ谷駅（埼玉高速鉄道）から、0.4キロ、5分くらいです。

赤羽駅東口からのバスもあって、「朝日住宅入口」で降りて2分ほど。折しも強い雨が降っている。雨の強い日のバスは乗りにくい。帰宅時間帯で、車内も道路も混雑していた。

岩槻街道から少し入った辺り。富の湯はコンクリ煙突がある大きな銭湯。昭和40年の築創業。先代が大田区の池上本門寺から移って、銭湯がピークを付ける少し前、この地での開店だった。

黒瓦平入りの脱衣所に、やはり黒瓦の千鳥破風のエントランス。暖簾はなく、広いエントランスの両サイドにたくさんのSakuraG錠木札の下足箱が並ぶ。水深4センチ防水という触れ込みのLAKEWOODの靴を履いてきたけど、ズブ濡れ・・・。ロッカー式の「さくら」の傘立てに傘を入れ、濡れた靴を放り込む。

開け放たれた入口から脱衣所に進むものの、番台には誰もいない。ご常連の婆さんも困っているので、小生たちも一緒に困りながら、暫し女将の戻りを待つことにする。

無事に風呂銭を払うことができた。。。

さて、・・・。脱衣所の広さは幅3間半、奥行3間ほど。天井は壁と同じく白いクロスが張られている。床も張り替えられている。昭和の終わり頃に中普請が行われたようだ。

ロッカーは、島ロッカーが1つと外壁側にあって、SakuraⅢ錠。その他、Keihokuのアナログ体重計、大黒柱には黒柱時計、万能台があるくらい。基本的に余計なものがなく広々としている。

脱衣所の浴室方の端っこに、黒瓦を載せた庇のある入口がある。乾式サウナの入口。現在は使われていない。

クーラーはないようだ。濡れ縁の外は、何がある訳ではない荒れた庭があって、激しい雨音が入って来る。池はないけど、水たまりがあたかも池のように大きくなっていく。

傍らのトイレは非水洗。埼玉の銭湯では、東京や神奈川よりも下水道の整備が遅れているのか、非水洗のトイレに遭遇するケースが多い感じがする。

浴室は、幅3間半、奥行4間ほど。2段型の天井は全てがプラ板張りで、そこそこくすんでいる。床は星形の白タイル。サワーピンクの大理石紋様のカラン回り。周囲の壁は淡い黄緑色でモスグリーンで樹木のポイント模様の入ったタイル。やはり、昭和末期の雰囲気が強い。

島カランは1列、カラン数はセンターから6・6・6・6。多くのカランには白い析出物が付着している。浴槽内側に黒い付着も多く、ミネラル分の多い井戸なのかも知れない。

大型の銭湯につき、浴槽は奥壁に接して3槽。深槽はバイブラで42.5度くらい。中央の浅槽は 3点ジェット×2に赤外線ランプ。一番外側の浴槽は、ガラスの囲いがある熱気浴併用の浴槽で、外壁側には薬石を仕込んだ鉄格子の焚出し口がある。

女将が「100％井戸水。100％薪。」と話していた。蒸し暑い中の雨に濡れた身体にとって、肌触りのいい、柔らかなお湯。何か報われた感じがした。

同湯はミドリ椅子とともに、湯桶は木製のものが使われている。それもかなり使い込まれたもの。すり減って、縁がかなりデコボコになっている。汲んだお湯が、洗っているうちに減っていく。底から湯が多少というか、それなりに漏れているようだ。たまたま手に取った桶がそうだったのか、こんな不経済な桶に遭遇したのは初めてだ。これもまた一興。

残念ながらビジュアルの類はない。広い割に明るさも足りなくて、少し殺伐感もある。

雨が激しく降る金曜日の19：35から20：20に滞在。相客は2人。浴室では長い間、小生のみだった。

上がりは、万能台の上で胡座をかきながら、雨音を聞く。雨が弱くなったのを確認して外に出る。付近は蕎麦屋、魚屋、数軒食糧品屋が集積したマーケットがある。すべてが店を閉じる頃合いだった。

湯上がりの一杯は、再びバスで赤羽に戻ってアジアン屋台料理。ジンを飲みながらトムヤムクンやらキーマカレーを頂いた。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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