差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年1月15日土曜日 12:27
宛先: 銭湯ML
件名: 桃仙浴場(豊島区西池袋)

ナカムラです。

今日(1/14)は、「桃仙浴場(豊島区西池袋)」に行ってきました。
池袋駅から、0.6キロ、6分くらいです。

今週は、連日午前様の帰宅で、ややお疲れモード。
今日は、銭湯に向かうことが可能な21:00退社。
無性に温泉に浸かりたくなった・・・。
帰宅方向とは反対になるけど、銭湯通が「必修科目」と考えている(?)、池袋の都内唯一の鉄鉱泉の温泉銭湯に足が向く。

駅前広場のように、広い場所から、細い路地に入り特定の場所に行くのは結構難しい。
駅からさほど遠くない銭湯なはずだけど、迷って、2倍近くの距離を歩いた感じがする。

さらに、22:00近く、池袋の暗い夜道。
通りすがりの女性に道を尋ねても、足早になり、かわされたりする。
横浜に住んでいながら、わざわざ池袋の銭湯に出かける他、アヤシイところはないのだが・・・。

やや苦労してたどり着いた桃仙浴場。
古めのマンション銭湯。
外壁を補修しているのか、幌を被せて工事中という感じ。

入口は、テントのかかった通用口を進んで、建物の半ば、ビル1階側面にある。
ガラス戸を開けると、狭い靴脱ぎがあって、その両脇にSakuraG錠の下足箱。
SakuraG錠だけど、ここはプラスチックの札ではなく、木札だった。

正面には、映画館の切符売り場のような、ガラスに穴が開けられたカウンターがある。
こんな様式は初めてかな。
後ろが直ぐ居室になっていているのか、女将の後ろでご主人がテレビを見ていたりする。そのためかも知れない。

すぐ右の暖簾をくぐると、何の目隠しもなくいきなり小さな脱衣所。
女湯もそうなのかなぁ・・・。確認するのは止めたが。

昭和中期的な小さな温泉旅館の脱衣所といった趣き。狭さが特徴。
SkkuraVシリンダ錠のロッカーが32個とSakuraUの板鍵のものが10個ほど。
狭い故に、脱衣所は二層になっていて、中二階にはSkkuraUのロッカー(縦に3個だけ)に植木鉢が載っていたり、ベンチが置いてあったりする。

二階への階段の手摺の意匠が鉄棒を曲げてハートをイメージしたもの。
壁紙も天井もビニールクロス。
やはり昭和中期的な雰囲気が濃厚。
中二階は休憩場所という感じだけど、客が多かった時代は、もっとロッカーがあって、脱衣所だったのかも知れない。

浴室は、幅2間半、奥行2間の横長。
白湯浴槽の真中に四角い柱があるし、浴槽の上、頭の少し上にはやはり太い梁が通って圧迫感がある。
そして、ビル銭湯なので天井は1.75間。
銭湯としては高くはない。

脱衣所側は、中二階部分を含めて全面がサッシ。
反対側の浴槽の上方は、採光に優れるガラスブロックになっている。
柱や梁が多い構造なので、開放感を保ちながら、明るさを得る、苦心の設計になっている。

カランは、3方に2・5・3と、正六角形の小さなカラン島に5つ。
なかなか、コンパクトだけど機能的。
床のタイルは薄桃色の10センチ角くらいのもの。
浴室は清潔に維持され、真摯に銭湯経営に取り組まれていると感じる。

浴槽は、正面奥側に、白湯と鉄鉱泉の温泉槽が並んでいる。
白湯はミクロバイブラで、ボディマッサージと寝湯になっている。
真中に巨柱があるので、2人仕様といった感じ。温度は41度くらい。

温泉槽はバイブラバスで、温度は42度くらい。
タオルを付けると色が付く旨の注意書きがある。
底に手を付けると、沈殿した湯の花で、掌はサビがついたように茶色になる。
トノコ色のにごり湯。見た感じは伊香保温泉そっくりだった。とろっとした感触のいい湯だ。

ビジュアルは、浴室の両側面上方にモザイクタイル絵が2枚。
全裸の裸婦像と洋風の風景画。
何とはない絵だけど、これがあるのと無いのとでは浴室の雰囲気が大きく異なるのだと思う。

上がりは、冷蔵庫や自販機の類いはない。
カウンターの女将に飲み物を尋ねるとオロナミンCだけがあるというので、110円を払う。
同湯の敷地はまさに銭湯スペース。昔は普通の銭湯だったらしいけど、「だいぶ前」に今の狭い銭湯になってしまったと。

狭さや構造に特徴のある銭湯。
金曜日の21:45から22:30の間滞在。
相客は5人ほど。客層は若い。出掛けには、手をつないだカップルも暖簾をくぐってきた。
なかなかいい銭湯だった。

帰りは、やはり細い道ながら人が流れてくる方向へ順に進み、迷うことなく池袋駅にたどりつくことができた。