差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2003年12月17日水曜日 22:38
宛先: 銭湯ML
件名: [sento-freak:04664] 鶴の湯(横浜市神奈川区)

ナカムラです。

今日(12/16)は、「鶴の湯(横浜市神奈川区)」に行ってきました。
その前に、大口駅周辺の銭湯を偵察・・・。

まず、「第一昭瀬館」。いわずと知れた温泉銭湯。黒瓦を載せた千鳥破風の入口、天然ラジウム温泉と記されたオリジナル暖簾。ここは当分安泰かな。
次は、「福助湯」。白く塗られたコンクリートの巨大煙突に屋号が記されている。正面は千鳥破風が2つ続く大型銭湯。建物もよく整備されているし、入口まわりも小ぎれいな湯。ここも当分安泰かな。ただし、道路から銭湯の入口に続くアプローチという変な立地にある「どさん子ラーメン」は休業中?・・・。
次は、「大富士湯」。マンションの1階にコインランドリー、2階に銭湯の入口というマンション銭湯。メインの入口は表通り側ではなく、裏側。おそらく、昔からそうなんだろうな。

それでは、一番行きづらい「鶴の湯」へ。
大口駅(JR横浜線)から15分くらい。
あるいは、横浜駅西口から市営バス31系統というミニバスにのって白幡仲町で降りて2分程度。
但し、このバスは1時間に1〜2本しかない。
近くにあった「白幡湯」は廃業してしまったみたいだし、いずれにしても行きづらい立地。
同湯のある通りの街灯には「白幡振光会」と書いてあるものの、店が少ないので、あまり商店街という感じがしない。

油井型の煙突が、暮れかかる夕闇に浮かんでいる。この光景はなかなかいい。
入口はモルタルのファッサード。かなり質素な佇まい。
茶色のオリジナル暖簾が強風に揺れている。

「当分の間休業・・・・。」おぉ・・・。
よく見ると「休業しません」と書いてある。
番台の女将は、昭和初期か大正時代という感じだったけど、なかなか気合が入っている。結構。結構。

この銭湯は、斜面に建っているので、前面道路から2段、階段を登って入口。
さらに、下足箱下の板の間に上がってからも、番台方向に板の間が1段、段差が付いている。
さらに、戸を開け、番台横に上がるのにもう一段登る必要がある。
下足箱は松竹錠(87番まで)。正面に突き刺す式の傘入れが設置されている。

番台は茶色の四角いもの。特段の仕掛けはなくいたって簡素。
後ろにいろんな浴用グッズがブラ下がっている。
クリスマスシーズンだからか?、縁日で売っているようなお面のような材質の、大きいサンタが下がっていた。
やや黄ばんでいたが・・・。

脱衣場の天井は低く、古い新建材。中央に普通仕様の扇風機が付いている。
天井が低いため、窓はない。
この銭湯は暖房が入っている。
(暖房が無いのは、やはり少数派なのかな・・・。)

外壁側(40個)と縦に島ロッカー(16個)が1つ。錠は松竹の板鍵。
狭い脱衣所に、体重計が、なぜか2台ある。

浴室は間口2間半。奥行きは4間くらいあるかな、印象として縦長の感じ。天井は2段型。

島カランが1つ。
カランはセンターから7・6・6・7、日の丸扇の和栗工業の旧型。シャワーはセンターと壁側のみ。
島カランは鏡もシャワーもないプレーンなもの。

床のタイルは楕円の大小のタイル。古くツギハギの跡もちらほら。
黄色のケロリン桶に緑椅子。

浴槽は深浅2槽。
浅い方の浴槽は、外壁よりも半間ほど外へ張り出している。珍しい構造。
正面の壁に四角い焚き出し口があり湯がボコボコと注ぎ込まれている。その他に仕掛けはない。
湯温は結構熱く44度以上はある感じ。冷えた身体には結構、来る熱さ。
さらに、湯船の下に砂が少々、少しザラザラしている。井戸水なのかな?・・・。

深い方はさらに温度が高く、少し浸かっているだけで、肌がピンクに染まる。1穴ジェットが弱弱しく、気泡を噴出している。
底に砂が少々あるのは、浅い方と同じ。湯の色も心持ち透明ではない感じがする。

正面にはペンキ絵。立派な富士山が湖に浮かんでいる。それにヨットとモーターボート。さらに、湖には逆さ富士が描き込まれている。中島師のものと思われる。

設備が何もない銭湯は、廃業の可能性が高いかなとやってきた。
やはり、何もなく、設備もやや老朽化気味。
客は2人ほどいたけど、きっと厳しいんだろうな・・・。

帰りはバスで横浜駅西口にダイレクトに出ようと、あらかじめバス停で時間を確かめておいた。
それに合わせて、急いで出たんだけど、18:50のバスは15分遅れで登場。
夕方で寒い上に今日は風が強い。
寒かった・・・。

湯に浸かった後、バスに揺られ、まどろむのは気持ちがいい。
不思議と、リラックスできる。



第一昭瀬館
(注)
H16年3月に廃業。黒湯温泉だったが、くぅぅ・・・。

福助湯


鶴の湯浴室
(出所)横浜浴場組合HPより。
神奈川区白幡仲町(しらはたなかちょう)
[昭和18年2月1日設置]、<平成3年11月11日住居表示>

町名の由来
 昭和18年に白幡町の一部から新設された町です。古くは橘樹郡(たちばなぐん)白幡村といい、明治22年の市町村制施行に際し、子安村大字白幡となり、明治44年、子安村の横浜市編入の際、子安村から分離して橘樹郡大綱村大字白幡となりました。平成3年11月11日に住居表示を施行しました。町名は白幡町の中央にあたることから命名しました。東側を綱島街道が通っています。町内に白幡八幡神社があります。昔、源(みなもとの)義家が奥州へ向かう途中、この地に宿泊して白幡八幡に白幡を立てて戦勝を祈願したことから「白幡」と呼ぶようになったといいます。源義家(1039−1106)は平安時代後期の武将で、前九年の役、後三年の役に参戦しました。

(出所)「横浜の町名」(横浜市市民局)より