差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2003年9月28日日曜日 13:11
宛先: 銭湯ML
件名: [sento-freak:04405] 山喜湯(横浜市南区)

ナカムラです。

今日(9/27)は横浜市南区中村町の「山喜湯」に行ってきました。
石川町(JR根岸線)、または、伊勢佐木長者町(横浜市営地下鉄)からそれぞれ5〜6分くらいでしょうか。

「銭湯のハシゴはしない方針」というのがありましたが、そうだよなぁ、小生もそのつもりでいたのですが、今日はその禁を破って2湯目です。伝え聞いた、ボロ度を見に行きたくなり、つい・・・。

入口は男湯と女湯別々で、その間がタイル張り、かつ、「山喜湯」という屋号が記されている。旧鎌倉館や永楽湯のタイルがベージュ色だったのに比べ、ここは薄緑色系の色使い。

屋号が記されたの暖簾をくぐると、エントランスホールになっていて、丁度タイルで屋号が書かれていた裏側に、男女続きの下足箱がある。連番で木造の下足箱が209番まで並ぶ。壮観な感じがする。錠はカナリア。

番台へ通じる入口の脇には「翠光」「鈴栄堂」の銘の入った孔雀のタイル絵。休日を記したアクリル板が取り付けられており、一部が隠れている。外からは見通せないためか、番台へ通じる入口(男湯)は開け放たれている。入ると、これはこれは大きな脱衣所・・・。番台も新建材を張ったものではなく、木目が見える木材を組んだ、正統派。広大な天井も折上格天井。

「職方一同」と書かれた黒く大きな柱時計も現役で動いている。昭和32年築とのことなので、この時計も42年時を刻んでいるのだろう。よく見る立派な時計だけど、動いていなかったり、新しいクォーツ時計がはめ込まれていたり、そんなケースが多い気がする。現役は珍しいかな。

取引先名が枠に彫りこまれている、「大入」の額が、男湯に2枚、女湯にも同数が架けられている。体重計は、目盛りが膝の辺りにある、見下ろすタイプのもの。話には聞いていたけど、初めてお目にかかった。

隅の昔からの脱衣カゴがたくさん積まれていたけど、使う人がいないのか、油分が抜けて白く干からびていた。

脱衣所には静かに有線放送で演歌が流されている。聴いたこと無い歌だけど、五木ひろし。んーこの場にマッチしているなぁ。

島ロッカーを置くと、脱衣所が狭く感じる銭湯が多い。ここは、大きな島ロッカーが2つも設置されているけど、圧迫感はない。島ロッカー以外にも、テーブルや、縁側近くには背もたれのあるベンチが置かれている。狭さは感じない。

本当にデカイ銭湯・・・。ここは、横浜の下町。アパートなども多い。
209番までの下足箱も一杯になる時代もあたんだろうな・・・。土曜日の午後7時。客の入りは5人ほど。

浴室は、大型銭湯なので釜場への通路を隔てて、右に2槽(素・ジェット)、左に1層(床から気泡ぶくぶく)。湯温については、未だ何度というレベル感を持ちえていないけど、湯温は結構熱い。銭湯めぐりをするまでは熱い湯は敬遠気味だったけど、最近は、結構好きかも知れない。だんだんマニア度が上がってきているのかな。いいことか、悪いことかは判らんが・・・。

洗い場、浴槽とも結構タイルがひび割れていて、欠落している部分も多い。その点では、結構キテいる。当然、マイ・ベストワン。桶は黄色の無地。これが整備不良で外側に垢がついている。これはだけはいただけない。椅子は緑椅子。

奥のペンキ絵は、男湯・女湯の真ん中に富士山の頂があるもの。だいぶくたびれて剥がれかかっているけど、中島絵師のものかな。

その下は「鈴栄堂」の池の鯉のタイル絵。一部松の緑などは剥げているけど、鯉、金魚の色は鮮やか。「鈴栄堂」のものなので、それなりに時代を経ているんだろうけど、初めは新しいものかと思った。なので、浴室ではこれが目立っている。センターにもモザイクタイルの絵があるが、目だった特徴はない。

島カランは大型銭湯なので2列。それも間隔は狭くない。カランはセンターから、8・6・6・6・6・8。シャワーはセンターと壁側にある。壁側に立ちシャワーが1つ。蛇口にシャワーのホースを継いだもの。初めて見るなぁ・・・。シンプル。試すの忘れたけど、っていうことは、水だけなのかなぁ・・・。

島カランは細身の旧型タイプ。鏡の設置すらない。ここに座る人はいないんだけど、個人的にはこのシンプル極まりない島カランが好きで、ここに陣取る。

上がりは、「森永マミー」。これは、小生の生まれた年(昔)に発売されたロングセラー商品。久し振りに飲んだけど、こんなに薄かったかな・・・。(今年、甘さを抑える、リニューアルをしたようです。)

「横浜 お風呂屋さん MAP」を所望したら、奥に下がってもってきてくれた。横浜を本拠地とする小生、これ、欲しかった。満足。

この銭湯いつまでもつかな、そんな佇まいを感じました。

また、長くなってしまいました。