差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年9月3日土曜日 9:09
宛先: 銭湯ML
件名: 湯元共同浴場 山の湯(新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢)

ナカムラです。

今日(8/24)は、「山の湯」に行ってきました。

越後湯沢駅は、北陸方面からの在来線特急列車と上越新幹線の乗り継ぎ駅。

途中下車して駅に近い江神共同浴場に入ろうとするが、観光案内所で確認すると今日(水曜日)は定休日とのこと。他の、できれば鄙びた共同浴場をと希望を伝えると、赤いサインペンで「山の湯」をマルで囲んだ「湯沢観光マップ」をくれた。


駅から一本道ながら、アップダウンがある1.7キロ、20分くらいです。

直ぐ近くには、川端康成が昭和9年に「雪国」を執筆した高半ホテルがあり、氏も同湯を訪れたらしい。

小生が小学生の頃、「文学アルバム/川端康成」だけが買い与えられた。セールスに勧められて、全集の第一回配本だけを購入したものだけど、その中にあった「国境の長いトンネル(清水トンネル)」の出口から、豪雪のブルーの雪景色を撮影した写真が強く印象に残っている。小生の映像体験として強く心に刻まれた。もっとも、同時に買った、新潮文庫の「雪国」は未だに通読には至っていない・・・。

道なりに温泉民宿続く。山側はすぐスキー場になっているらしく、リフトやロープウェーが設置されている。夏の夕方はゴーストタウンのようだけど、冬は活気があるのかも知れない。最近はスキー人口は激減し、閉鎖されるスキー場も多いが・・・。

温泉宿とスキー場が途切れた辺り、湯坂という旧坂を登るとすぐある。町内を見下ろす小高い場所に建つ木製のロッジ風の建物。湯沢では最も歴史ある共同浴場ながら、湯治場的な鄙びさは皆無。名だたるスキー観光地だけあって仕方ないのかも知れない。

町営で、入浴料は300円。入口の券売機でチケットを購入。ホールの半分が少し高くなっていて、畳敷のスペースがある。狭く、新しくはないけど、雰囲気は悪くない。

脱衣所のスペースは2間四方とやや狭い。壁に四角に仕切られた棚があるだけで、扉・錠などはない。他にアナログ体重計(失念したけど始めて遭遇するメーカーのものだった)、流し、天井扇があるだけ。

浴室は幅2間半、奥行3間。そこに、幅1.5m、奥行2.5mの浴槽が掘り込まれ、無造作にゴーっと源泉が投入されている。

越後湯沢の温泉は、町が集中管理し中央配湯だけど、ここは例外。「湯元」と「諏訪源泉」という2つの源泉を持ち、混ぜて使っているらしい。湯はわずかな硫黄臭があり、飲むと微かな塩味を感じる。源泉掛け流し、加温も加水もしていない。42度くらいと適温になっている。

雰囲気はそれなりだけど、温泉としてのグレードは最上級だと思う。水曜日の夕方。地元の人の方が多く、混んでいた。

温泉街は、ビルに射的場など入っているけど、温泉情緒はあまりない。開いている店も少ない。
時間が無くなってきたので、急いで駅に向かい。結局、新幹線の中でビールと駅弁になった・・・。





発電所とスキー場


コマクサの湯

射的場


越後湯沢駅