大和湯（杉並区和田）

差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2014年4月29日火曜日 20:08
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@freeml.com)
件名: 大和湯（杉並区和田）

ナカムラです。

今日（3/28）は、「大和湯（杉並区和田）」に行ってきました。東高円寺（東京メトロ丸ノ内線）から、0.6キロ、6分くらいです。

昭和24年創業で、昭和40年に現在の建物に改築されている。昭和中期の量産型といっていい簡素なモルタルの建物。しかし、昭和38年の航空写真には勿論、昭和22年の航空写真にもやや判読し難いものの銭湯とおぼしき大型の建物が見える。ひょっとしたら戦前からの銭湯なのかも知れない。

古い手押しポンプの残骸が残るアプローチ。両サイドには狭小住宅が建ち、奥には油井型の煙突が見える。しかし、今はガス焚きなので、煙突は広告塔としての役割が主なのかも知れない。煙突は銭湯にとってほかには代え難い、存在感を発揮する広告塔だ。

暖簾はなくシンプル極まりないエントランス。上がりかまちにはSakuraｰGの下足箱とTOKYO錠の傘立て。

自動ドアを入れば、脱衣所をパーティションで仕切った方式のロビースペース。小柄な大将が、日本開催のフィギユアスケートの世界選手権に観入っている。大将の人柄による部分も多いのだろうけど、なんかのんびりとした雰囲気がある。

脱衣所の広さは幅3間半、奥行3間ほど。かつては前栽があったのか、その部分が増築されている。島ロッカーは無いけど、ロビーとサウナ室にスペースを取られ、広い感じはない。

壁は木目プリントの新建材。天井はオリジナルの桟は残るものの、天井を支えるアールなどが箱型の部材で覆われている。建物も簡素だけど、中普請も簡素に済ませている。

ロッカーは外壁側にSakura-3錠のもの。その他、旧型のマッサージ機、デジタル体重計、血圧計等が置かれている。

浴室は、幅3間半、奥行4間ほど。天井は木板にペンキ塗りの2段型。しかし、ペンキは黴びたり、積年の塗り重ねがボロボロに剥がれたりで結構キテいる。

島カランは1列でカラン数は7・5・5・5。床のタイルは、厚手の足触りのいい中判のタイルが市松模様で使われている。

浴槽は、奥壁に沿って深浅2槽。深槽は7点座ジェット×2。外壁側が少し手前に張り出した浅槽はバイブラと赤外線ランプ（非稼働）。深槽側が電気風呂になっている。

内側のパール色のタイルはどれも、鉄分か何かの析出物で薄く茶色に染まっている。ガスで沸かしたオール天然水のお湯は何れも42度くらい。柔らかないいお湯だ。

通っている近所の整形外科のリハビリは、電磁波ではなく、銭湯の電気風呂と同じ低周波の電気ショックによるもの。慣れを良いことに、最近は苦手だった電気風呂で腰をほぐすことも多い。電極に腰を当てたりして結構強いマッサージを試すまでに使い方が上達した。

サウナは5、6人が入れる大きさ。本間工務店の施工。誰も入っていないので熱い上段に座ったり、ぬるい下段に移ったりしながらゆっくりと汗を出す。サウナの入口には2人位が入れる”源泉”水風呂。カランからは、程良い冷たさに循環冷却された水がドボドボと注がれている。これからの季節、この水風呂は堪らないだろうなぁ。

ビジュアルは、既製品だと思うけど、6枚1組の縦型に紺色をベースに太陽と人間をサイケデリックに描いた絵が淡くブルーがかったタイルの奥壁にいくつか配されている。

男女境の上には質屋、ふとん店、個人病院と並んで、「救世軍ブース病院」のアクリル広告看板が残る。神保町の交差点近くにあった洋城風の建物や歳末社会鍋募金で有名なキリスト教団体の救世軍。病院経営を行っていることを初めて知る。

上がりは、乳酸菌飲料のビックル120円。

金曜日の20:10から21:05に滞在。相客は数人ほど。内装のペンキが相当に草臥れていたけど、井戸水100％のお湯と水風呂が居心地いい銭湯だった。

東高円寺駅の横は「蚕糸の森公園」。蚕糸試験場時代の煉瓦積みの立派な門と守衛室が残っている。桜は三分咲きといったところ。明日、明後日は今年の花見の最盛期かな。

上がりの一杯は、駅近くの「串カツの田中」。小生、串カツ好き。大阪の串カツを東京に持ってきた、とある。初めて見る鶴橋名物という「ちりとり鍋」などもある。

屋台のような防風幕を張った歩道脇のスペース。初めて食べる紅ショウガなどの串カツを含め揚げ物を少々食べ過ぎてしまった。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
URL: http://furoyanoentotsu.com（風呂屋の煙突）
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　　ささやかな参道に置かれたベンチの背もたれに「高額不動産」とあった。近くの不動産屋のようだけど、凄い屋号だ。