大和湯(横浜市南区吉野町) 2008.06.18

17:30、品川でのミーティングを終えて、逃亡するように桜木町駅へ。

向うは、横浜の居酒屋界の至宝と言われる「武蔵屋」。ハマの財界人も自らの若かりし日を振り返るように訪れるという、名店中の名店。しかし、現在は土・日・月が休み。開いている日が少ない。そして仕舞の時間も早い。

銭湯もそうだけど、だんだんと営業時間が短くなって、そして、突然に終焉の時を迎える。入口には「しばらくお休み致します。」との小さな張り紙があった。武蔵屋に振られるのは何度目かな・・・。またやって来るつもりだけど、あまり猶予がない、そんな感じがする。

予備の目的地は、すぐ近くの小料理屋「侘助」。カウンター8席くらいの小さな店だ。ここも、一度振られているけど、今日は相客が2人のみと寛げる雰囲気。座れば6品の御通しが出される。お通しに、いきなりご飯が付いているといういいのは、小生の長い呑んだくれ経験からしても、初めての遭遇だ。

1時間ほどいたかな。充実のお通しで、恵比寿ビール(中瓶、緑)、燗酒1合。そして、冷や奴とで3,200円。雰囲気が絶妙だった。





「また参ります」と言って辞去する。
とても昭和10年代生まれとは思えない、儚いけど艶っぽい女将は、「また」とほほ笑んでくれた。

街中なのに、何故か携帯が圏外になる隠れ家のような、不思議な店だ。気に入った。

普段とは逆だけど、桜木町から地下鉄で数駅の吉野町の大和湯に浸かる。地下鉄の駅の真上にある昭和25年築の伝統的木造銭湯。黒湯温泉の銭湯でもある。そして、この稀に見る秀麗な銭湯建築も8月末で営業を終える。すでに隣地は更地になっていた。何せ駅の真上。マンション用地としてはこの上ない価値がある。横浜の銭湯も数が減ってきている。

《前回訪問:2008.05.24.》


侘助


武蔵屋


大和湯