差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年12月10日木曜日 23:35
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 柳湯(北区滝野川)

ナカムラです。

今日(12/8)は、「柳湯(北区滝野川)」に行ってきました。 西巣鴨駅(都営三田線)から、0.3キロ、4分くらいです。

旧中山道を通って、この先の稲荷湯(滝野川町)に行ったとき、「柳湯」という袖看板が残る車 庫があって、隣は立派な中華料理店が入るビルになっていた。この「柳湯」の看板は廃業した 銭湯の名残だと思っていた。

しかし、銭湯マップよく見れば柳湯は現役の銭湯だった。メインの旧中山道側に入口が無かっ たので廃業と早とちりした。二代目の建物は、入口を裏側の道に移しビル銭湯になった。近く では分からなかったけど、屋上には鉄塔を組んで煌々した看板が付いてもいる。

同湯は大正期の創業。昭和60年のビルへの改築まで宮造りの建物で営業していた。現在の入 口がある旧中山道の裏側の道は、江戸時代に開削され、十條製紙や大蔵省抄紙部にも水を供給 した千川上水。戦前に暗渠に移行している。

古くからの銭湯で敷地も広いのか、間口が広い感じがする。階段を上がったところがコインラ ンドリーと下足スペースになっていて、松竹錠の下足箱の上に旧建物エントランスに掲げられ れいた筆致見事な篇額が掛かる。あまりの達筆さに落款は読みとれなかったもののなかなかな もの。

自動ドアを通れば赤絨毯が敷かれた広い独立フロントがある。8畳くらいのスペースが「小上 がり」風にに畳が敷かれ、大型のテレビが置かれている。暖簾で仕切られているものの2階に 上がる階段もあって、以前は2階にさらなる休憩スペースか、飲食スペースがあったのかも知 れない。

サウナ代はプラス300円。下足札を召し上げられ、大小タオルと楕円プラ板の番号札(サウ ナ証)が渡される。飲料は氷結やビールなど豊富な品ぞろえだ。

脱衣所スペースは2間半四方くらいか。建物の中二階のようなスペースなので天井は低い。1 00円デポジット式のロッカー、ソファ、アナログ体重計など最小限度の設備がある。

浴室は、幅4間、奥行5間ほど。そのスペースに、浴槽、洗い場、サウナとガラス戸で仕切ら れた水風呂スペースが幕の内弁当的に配置されている。

浴槽は男女境に接するように縦置きで手前から、熱い湯、一部がバイブラ水枕付きの主浴槽、 その向こうが7店座ジェットになっている。ヒートポンプで湧かしていると書いてあった。熱 い湯の槽は、44度強と熱いものの湯触りは柔らかい感じでいいお湯だ。

サウナは数人が入れる広いもの。小生以外に使う客はない。椎名林檎的な有線がずっと流れて いる。

別室の水風呂は広い。デッキチェアが置かれカランも4つほど並ぶ。この季節、水風呂の部屋 に入るだけで寒い。水は微かにドブ臭があって若干油分を含んでいる。おそらくは井戸水を冷 却しているのだろう。

そして、泳いではいけない旨の注意書きがある。銭湯で泳いで叱られたという昔話を聞くこと はある。しかし、実際の銭湯で「遊泳禁止」を目にするのは初めてだと思う。

上がりは例の小上がりで、氷結200円を頂いた。火曜日の20:30から21:30の滞在。はじめ は閑散としていたものの上がる頃には数人の客が入ってきた。

同湯からは板橋駅(埼京線)も近い。途中で、レトロな稲荷湯の夜の風景を撮影して、駅の踏 切脇の「松月」で刺身4点盛りと男山のぬる燗で一服。ここの刺身の4点盛りはかなり強力だ。 烏賊、鮭、鮪、鮹の4点で680円。盛りも十分なもの。酒と合わせて勘定1050円だった。

内装はレトロという程ではないものの「中山道名物」と標榜している煮込みも美味い。居酒屋 の名店だと思う。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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滝野川・稲荷湯





板橋駅前


松月