黒部と槍/冠松次郎と穂苅三寿雄(東京都写真美術館) 2014.04.30.
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草創期の山岳写真家である冠松次郎と穂苅三寿雄の写真を集めた写真展を見に行った。

大昔に発刊された山岳紀行などの本の巻頭に写真が載っていて、高校生時代など時折目にしていたものの、印刷が悪く、とても受け入れられなかった。

小生の好きな山岳写真家は、白川義員であり白籏史郎だった。今も変らないけど。。。

しかし、今回の写真展で、特に穂苅の写真は大型のカメラで撮ったもので、かなりの解像度がありシャープなプリントだった。大正時代の終わりから昭和初期に撮られた写真が、大型のカメラということはあるけど、今の基準で見てもかなりシャープというのは驚くべきことだ。

徐々に戦時色が強くなっていった時代の写真も多く含まれていた。しかし、黒部や穂高の山々にそんなことを感じさせるものは一切ない。人が余り入っていない、今よりももっと原初からの近い明るい風景がそこにあった。