千代の湯(中野区中央) 2013.12.23.
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中野駅から坂を下り、神田川支流の旧桃園川に架かる北裏橋の袂にある簡素な造りの伝統的木造銭湯。

番台の背にあたる部分には九谷・鈴栄堂の福二の手に よる、淡く繊細なタッチの小さな富士山と海岸の絵付のタイル絵。さらにその上に先代の建物のものだろうか鬼瓦が飾ってある。

島カラン2列の広い浴室には、丸山さんの「西伊豆・雲見(23.12.24.)」のペンキ絵がある。コンクリ煙突はなくなったのでガス焚きだろうか。熱くはないお湯は柔らかく、入り心地が良かった。

格天井ではないけど、古い雰囲気の脱衣所は落ち着く。丸籠や旧型マッサージ機などの脇役も揃っている。茶色の古いアナログ体重計は、ナムラという初めて見るものだった。

近くに貴乃花部屋がある。浴室には髷を結った相撲取りが二人。観覧車のボックスのような”電気ストーブ”の非力なサウナに2リットルのスポーツ飲料を持ち込んだ力士と2人で入る。

もう片方は、強い鬢付け油の香りを漂わせながら股割りをしていた。

以前昼間に来たことがあるけど、それとは違うゆったりとした雰囲気があった。

《前回訪問:2010.08.15.》