差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2013年4月10日水曜日 21:57
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 千代の湯(世田谷区三軒茶屋)

ナカムラです。

今日(3/30)は、「千代の湯(世田谷区三軒茶屋)」に行ってきました。 三軒茶屋駅(東急田園都市線等)から、0.2キロ、2分くらいです。

用事があったので、先週地下駅化された下北沢駅に行った。最終的には上下2層の複々線(4線) になる計画。現段階では2線しか出来上がっていない。仮設なのか、階段でかなりの段数を昇らな ければ地上に到達しなかった。そして、予想とは違った所に出て戸惑う。

そこで見た光景は、駅前にあって戦後のバラックの面影を残す「下北沢駅前食品市場」の解体が始 まるところだった。借地権を放火から守るために、ある時までは不寝番を組織して自警に当たって いたという、小さいながらもカネを生む土地だった。カメラを持ち初めの頃、通る度にこの独特の マーケットにカメラを向けた。そんな、戦後のドサクサを引きずった光景が無くなろうとしている ことに寂しさを覚える。

用事を済まし、トロワ・シャンブルで濃いコーヒーを頂き、三軒茶屋の弘善湯を目指した。最高気 温8度。今年の桜は記録的な早咲きだったけど、満開から1週間以上経っても、余り散ってはいな い。寒い中、旧北沢川の緑道公園では花見客が花見の宴を開いている。

途中の太子堂では、先月廃業した「清水湯」に寄る。無粋なシャッターはなく、唐破風の下の昔な がらの木枠の硝子戸に、筆致鮮やかな”閉店のお知らせ”が張ってあった。こんな立派な廃業告知 は見たことがない。先祖からの家業、銭湯というものに誇りを感じている。それが、ネットを被さ れた建物の老朽化や、諸々のことで、立ち行かなくなったんだろう。

さて、予め電話を掛けたけど繋がらなかった”不定休”の弘善湯に行く。不定休は、月3回くらい 休む銭湯が多く、週休よりも休業が少ない。しかし、前まで行くと、生憎にも定休日だった。アプ ローチの入口に鉄の扉があって、建物もよく見えなかった。同湯には土曜日に何回か電話をしてい るけど、いつも繋がらない。ひょっとしったら土曜定休に変わっているのかと想像している。。。

次善の銭湯として考えていた駅前の千代の湯に引き返す。三軒茶屋は周囲は洒落たスポットに変貌 したけど、地名の起こりである”三軒の茶屋”があった国道246号と世田谷通りに挟まれた一角だ けは、煤けて薄汚れた飲食街と古いマーケットが今も残る。同湯はそんな一角の中心に位置してい る。アプローチ方法も変わっている。雰囲気的にはボロ銭の趣だ。

無料のスチームサウナ。熱いラベンダー湯。しかし、一部物置に改造した脱衣所、浴室はどことな く暗い。また、一見客に冷たい雰囲気を感じるのは、前回訪れた時と変わらない。

相客が居なくなったけど、中島さんのペンキ絵の写真を撮らせてほしいとは言い出せなかった。

《前回訪問:2006.07.01》

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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千代の湯(世田谷区三軒茶屋) 2013.03.30.
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