黒湯に入りたくなり11年振りに蒲田の第二日の出湯へ向かう。

上野稲荷町の「日の出湯(明治初期創業)」の支店として昭和10年頃に創業している。現在は三代目が同湯を、四代目が本店の十四代目として稲荷町の銭湯を経営している。

男女半月交替で、銭湯としては大きな黒湯の本格的露天風呂を使うことが出来る。月の前半は女湯。初めて訪れる相方は至極満足した様子だった。

奥壁のペンキを見て驚いた。灰青色の都会をバックにした男女湯ぶち抜きのセンター富士のペンキ絵。女湯の方を見ると、富士山より大きく、アウディの車が描かれている。今月の初旬に描かれたペンキ絵のようだ。それにしても、英語とドイツ語で20万人の顧客に支持されていることや、確かな技術が込められているようなコピーが大きく入っている。

アウディの宣伝なのは間違いないけど、高級車の広告がどういう経緯でここに描かれたのだろう。

以前のペンキ絵は春に田中みずきさんが描いたロッキー山脈だったようだ。

記憶にないくらいに久々の黒湯。漆黒の黒、匂い立ついい香り、かなり満足。しかし、客が少ない。あちこち回って感じることだけど、最近、一段と各銭湯から客が減ったような印象を受けている。

上がりの一杯は東急線のガード下近くの「金春新館」。安くて美味しい中華料理屋だった。


《前回訪問:2003.10.23.》
大船に移る前に松竹の撮影所が置かれていた映画の町蒲田。しかし、残る映画館は東京蒲田文化会館に入る2舘のみ。こちらのサイトを拝見したらここで映画を観たくなった。
(ご参考)港町キネマ通り
怪し気で曖昧な飲み屋の跡と思しき「柳小路」は一掃されていた。
(ご参考)「写真撮けっど、さすけねがい?」
大田黒湯温泉・第二日の出湯(大田区西蒲田) 2014.09.13.
目次へ