恵びす温泉（横浜市中区山下町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年6月4日日曜日 14:25
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 恵びす温泉（横浜市中区山下町）

ナカムラです。

今日（6/3）は、「恵びす温泉（横浜市中区山下町）」に行ってきました。
石川町駅（根岸線）から、０．３キロ、４分くらいです。

午前中は整形外科、皮膚科、歯科医院と身体のメンテナンス。午後は、江ノ島散策、腰越の松ノ湯跡をチェック、鎌倉の瀧乃湯の解体現場を確認、大船の観音食堂で夕食、恵びす湯で休憩、夜の元町を散策・・・。結構な長丁場だった。

江ノ島は江戸時代からの観光地だけど、自然だけでなく、レトロな商店街が残る生活の場があったり、煉瓦造の温室の遺構があったりと見所が多い。「江ノ島植物園」が「サムエル・コッキング苑」となり、江ノ島展望灯台が建て替えられてからは、訪れていなかった。その後、思いつきで、あっちこっちをふらふらして、大船・観音食堂で一杯やりながら、恵びす温泉に行くことにする。

中華街の直ぐ傍らにあるとともに、横浜の１つのブランドである「元町」に最も近い銭湯。西の橋で川を隔てるけど、元町の入口のすぐ近くにある。

昭和５４年築の「高野ビル」に入るビル銭湯。バイタリティ溢れるご主人の話しでによれば、戦後からの銭湯という。屋号は「山下館」等、以前の経営者によって、何回か変遷があるようだ。高野ビルの１階が駐車場とコインランドリー、２、３階が銭湯スペースになっている。

階段を上がると、踊り場に「サウナサービスデー」と大きく書かれている。入口にあった表の看板にはサウナの値段が空欄になっていた。今日はサウナが安いのか・・・（ひょっとするとタダ？）。

自動ドアを入ると自販機があってチケットを購入する方式。「サービスサウナ６００円」とある。別に入浴料４００円が必要か確認すると、入浴料込みとのこと。サービスデーではない普段の日はいくらか尋ねると怪訝な顔をされる。毎日がサービスデーということのようだ。場所がら小生のような客も多いだろう。価格の表示が判り難い。

下足の錠がSakuraⅡ。脱衣ロッカーについている大きさの物が下足の小箱についている。何処となくゴージャスで、造りもしっかりとして見えるから不思議だ。表通り側の窓には、石灯籠が置かれ、小さいながら枯山水の庭を模している。フロント周りも余裕のスペースがある。

チケットと下足の札を渡して、ベージュ色の大小のタオル、サウナスペースへのキーを受け取る。銭湯ＭＬに「横浜の銭湯マップ２００６」が配布されているとの投稿があったので、早速所望する。気さくなご主人と銭湯談義をした後、インクが香る新しい銭湯マップ３冊が手渡される。前回の２００２年版は折り込んだ１枚物（頂いた「山喜湯（中村橋）」は既にない）だったけど、新しいものは特別区ごとにページが分かれた２３ページ物の小冊子になっている。設備と休業日のデータが追加されているのがいい。しかし、地図の精度が大雑把なのは先代譲りだ。地図会社に使用料を払うほどにコストを払えなかったんだろう。

さて、風呂だ・・・。あれ、浴室への入口が、男・女それぞれの間にもう１つある。中二階というか３階というか、そこに「木村整体院」が入っていて、その入口のようだ。

脱衣所は、幅４間、奥行は３間。天井は、中二階部分が吹き抜けているので、高い天井がある。広くゆったりとしているいい脱衣所だ。

ロッカーの錠は、SakuraⅢのシリンダ錠。幅広の万能台が２台、タバコ煙を吸い取る式の喫煙台、１５０キロまで測れるやや大型のYamatoのアナログ体重計。銭湯で、自販機が缶飲料だけでなく、カップのコーヒーなんかがあるは珍しい。サウナ途中なんだろう、バスタオルを腰に巻き、テレビを観ながら休憩している客もいる。落ち着いた雰囲気というと言い過ぎだけど、言葉にはし難い、いい空間がある。

浴室は、手前の銭湯スペースが４間四方。その奥に、メゾネットタイプで２層になった、幅４間奥行３間の充実のサウナスペースがある。銭湯スペースは、吹き抜けになっているので天井は、２段型まではいかないけど、そこそこ高い。

浴槽は男女境側に、階段を２段昇って入る、薬湯、ジャグジー（焚出口は獅子口）、ミクロバイブラ、７点座ジェット×２。外壁側に足裏を刺激する石を敷き詰めた歩行湯と電気風呂がある。４００円でここまでの充実したラインナップ。

島カランは１列で、センターから０・７・７・５。さらに外壁側の奥に向かい合わせで４つほどのカランがある。カランはWaguriの取っ手が銀色のもの。

サウナスケースは、マンションのキーのような普通のキーを差し込む方式。こんなのは初めてだ。１階には１０人は余裕で入れる高温サウナ、８個のカランがある洗い場、幅１．５メートル、奥行２間の泳げるほどの水風呂。試しに泳いでみる（笑）。

２階はデッキチェアを２客の休憩スペースにボディシャワー。サウナは、やはり１０人は入れる６０度くらいの低温サウナがある。

小生が最も気に入ったのは、ラドンミストサウナという初めて遭遇するミストサウナ。２人用の小さな小部屋の頭上からかなりの勢いでラドン湯が噴霧される。入口脇にラドン発生装置が展示されていた。その装置を使ってのサウナ。マイナスイオンが充満しているようで、１日の疲れに効く感じがする。

ビジュアルは、銭湯スペースの、脱衣所側の上部に幅１間高さ２／３間ほどの切り絵調のモザイクタイル絵がある。絵柄は洋風の窓を描いたもので、緑色の観音開きの雨戸が開いて、開いた窓辺には花が咲き、鳥かごが提げられている。なかなか、この場所にマッチしているし品のいい絵柄だ。

上がりは、自販機でスーパードライ２８０円。

土曜日の夜、２０：４０から２２：００までの滞在。客はひっきりなしにやってくる繁盛店だ。母娘でやってくる客。中国人女性の若い３人組など客層もバラエティー豊かだ。
以前は、中華街の中にも銭湯があったというから、中華街在住・在勤の人も同湯に通っているんだろう。
中華街のレストランは、１人客には向かない店が多いけど、一風呂浴びて、中華街の中華屋に行くには絶好の銭湯だろう。

元町の商店街を端から端まで散策して、元町中華街駅（みなとみらい線）で横浜駅を経由して帰館。

西の橋から同湯のネオンが見える。同湯への道を入って、２辻目が、もう中華街・地久門になっている。	西の橋から。右手が「元町」。
	値段は観光料金なので高いけど、江ノ島にも魅力的な店がある。しかし、夕方時間が早かったので、いつもの観音食堂に来てしまう。