富士見湯(川崎市幸区幸町) 2012.11.03.
東芝の前身の旧東京電気の発祥工場である堀川工場を開発したラゾーナ川崎至近。色褪せた万国旗がたなびくニコニコ商店街にある。昭和22年創業。昭和24年築の伝統的木造銭湯。

8年振りの再訪。同湯向かいの中華屋が無くなっていたり、商店街の明るさも減ったようだ。

千鳥破風が2つ重なるファッサード。白塗りでやや簡素な面持ちは変わらない。レトロな硝子が入った窓が残る脱衣所は趣きがある。

今さっき、鎌倉の由比ヶ浜商店街の帽子屋で買った英・James Lock & Coの帽子を被っている。一緒に来た友人も、たまたまボルサリーノのソフト帽を被って来た。そんな出で立ちで入ってきた客を見て、木組みの番台に詰めている女将は少し驚いた様子だった。

浴室のカランとタイルは、中普請で一新されていた。しかし、川崎独特の奥行きのない浴槽、”天然鉱物エキス”の古い能書きとともにしっとりとした白濁の薬湯も健在だった。

奥壁は中島さんの富士山のペンキ絵。男湯は西湖からの風景だけど、女湯は石川県珠洲市の見附島(軍艦島)と富士山が並ぶという、中島さんの最近の十八番。

上がりは、ラゾーナを横切って駅の反対側の繁華街に出て、塚田農場系の「芝浦食肉」という居酒屋へ。豚骨味のモツ鍋が美味しかった。

《前回訪問:2004.03.26.》

鎌倉由比ヶ浜の帽子屋。和風下見板張りの古い建物とういうことが分かる。こういった建物は由比ヶ浜通りでも少なくなってきた。

店主は不在。ドアに電話番号が書かれていて呼び出さなければならない。すると、老人だけど、想像を遙かに超えたパワフルな店主が現れ、帽子について熱く語りまくる・・・。鎌倉のうるさい客を相手にしてきた強者なのだろう。
一番前がペンキ絵師の中島さん
珠洲市の観光大使にも就任されている
和服にも合う帽子をと思って衝動買いしてしまった
英・ジェームス・ロックの帽子。。。
石川県珠洲市見附島(通称軍艦島)
相変わらず色褪せた万国旗がたなびくニコニコ商店街
全自動洗濯機があるだけの”自動洗濯”コーナー