差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2019年7月15日月曜日 12:45
宛先: 銭湯ML (sento-freak@freeml.com)
件名: 観音湯(大田区西糀谷)

ナカムラです。

今日(7/13)は、「観音湯(大田区西糀谷)」に行ってきました。
大鳥居駅(京浜急行空港線)から、0.6キロ、7分くらいです。

蒲田駅直結の東急プラザ蒲田の屋上遊園地の“かまたえん”。創業50年目になるらしい。“幸せの観覧車”を間近に見る。小さな観覧車。意外にも早く回っていて、あっさり1周する感じだった。

東急プラザ蒲田脇の黒湯温泉のホテル末広。フロントで黒湯の入浴剤を買っただけで、結局入る機会は無かったけど解体中だった。

蒲田での用事を済ませて、鶴見線の安善湯にでもと考えていたけど、雨がやまないので西糀谷の観音堂商店街の観音湯に行先を変更する。

京急空港線の大鳥居駅から、南前堀という川跡の蛇行した道を遡って行くと油井型煙突が見え、観音堂通り商店街に面している同湯に着く。

南前堀の川畔、昭和28年築創業の千鳥破風のエントランスを持つ伝統的木造銭湯。ただし、ファッサードはオレンジ色がかったコミカ調のタイルで全てが覆われていて、ちょっと残念な姿になっている。

2段ほど階段を昇ってアーチ型の入口を潜れば、広い靴脱ぎ場があって左右におしどり錠の下足箱。使いやすい高さの下足札は角がかなり丸くなって厚さも薄くなっている。

雨に濡れ重くなった靴を入れ、番台への自動ドアを通る。コックピット式の番台にはカクシャクという言葉が似合う、大将だろうかピシッとシャツを着こなした方が詰めている。

相方が2人分の風呂銭を払い、小生はスタンプ帳を差し出す。

効き過ぎているくらいクーラーが効いている。幅3間半、奥行3間ほどの広い空間。天井も壁もクロス張り。天井からは、段違いに照明灯が下げられている。昭和の終わり頃の中普請かな。しかし、きっちりと手入れされている。何より明るいのがいい。

ロッカーは、縦置きに島ロッカーが1つと外壁の半分くらいに、ブロック状のシリンダー錠のものが並ぶ。

その他、yamatoのアナログ体重計、ぶら下がり健康器、音楽を奏でる柱時計などがある。

浴室は、幅3間半、奥行4間ほど。天井は木板ペンキ塗りの2段型。塗り重ねられたペンキの襞が目立っている。

島カランは2列で、カラン数はセンターから5・6・5・6・5・5。浴室はベージュ色が基調で、床のタイルは星形模様、壁のタイルは紫陽花がプリントされている。

浴槽は奥壁に沿ってセンター側から、帝大採鉱冶金教授、石和田章三博士の効能が記されたラヂウム鉱石湯の深槽、2穴ジェット×2&バイブラの赤・緑色の赤外ランプ付、緩く回る大型の円形人間洗濯機。

”あつめ”とある深槽を含め、全て湯温はいずれも42度弱。水道水を油で沸かしている。お湯のたっぷり感と輝きが心をわくわくさせてくれる。

そして無料のスチームサウナ。座面にお湯が流れる快適なもの。スチームサウナに出会うのも久し振りだ。

ビジュアルは、奥壁に高い位置から青い大宇宙の千切り絵調のタイル絵が広がる。

土曜日の19:35から20:10に滞在。相客は5、6人。これっていうのはないんだけど、シンプルで清潔で、適温のお湯がたっぷり。好感が持てるいい銭湯だった。

商店街の一番端っこ、空港線の踏切の所に同湯や商店街の名前の由来となった観音堂があった。

上がりの一杯は蒲田駅まで戻って、鳥万本店。なかなかいい大衆居酒屋。気さくだけど、言葉がキツいおばちゃんに、多少叱られながら、酒食を頂く。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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         空港線の脇にある糀屋観音堂







            蒲田の有名店、鳥万本店



          東急プラザ蒲田屋上の“かまたえん”の観覧車

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