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浦和・鹿島湯
 2018.01.05.





差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2018年1月6日土曜日 10:05
宛先: 銭湯ML (sento-freak@freeml.com)
件名: 鹿島湯(埼玉県さいたま市 南区別所)

ナカムラです。 今日(1/5)は、「鹿島湯(埼玉県さいたま市 南区別所)」に行ってきました。
浦和駅(東北本線)から、1.2キロ、15分くらいです。

県庁前の中山道沿いにある昭和31年築のコンクリ煙突を有する伝統的木造銭湯。千鳥破風のエント ランスを入れば、平格天井に旧型さくら錠の下足箱が並ぶ。パーティションで仕切っただけのロビ ースペースながら、折り上げ格天井に古い天井扇の空間に座卓なども置かれ、電球色の間接照明と 相俟って居心地のいい空間になっている。「三代目」と称する若旦那が主導して昨年の10月に改装 したばかりのようだ。ビールだけでなく、ハイボールや、はたまた釜場で焼いたフランクフルト、 カップラーメンなどのメニューが貼られている。

脱衣所も間接照明で落ち着いた感じ。凝った改装ではないけど、照明だけで雰囲気が一変している。” 十二才以上の混浴禁止”など古い注意書きなどはそのまま残されている。アルミ板鍵のさくら錠に 遭遇することも少なくなってきた。トイレ脇の古い洗面台でお湯(42度)が出てくるのは和手拭い を濯ぐ小生には有り難い。

木板張り2段型天井の浴室男女境には、九谷鈴榮堂章仙画による近江八幡(?)の大絵巻のタイル 絵が残っている。セーラー服の少女などが描かれている時代を感じさせるもの。床に敷かれた平滑 な亀甲型タイルも今では殆ど見かけなくなって来た。奥壁には新たに田中みずきさんの手による富 士山のペンキ絵が描かれた(2017.10.28.)。点景として岩崎ちひろ調で浜辺でサッカーに興じる子 供達が絵がかれほのぼのさせてくれる。女湯のペンキ絵は埼玉奥武蔵の武甲山らしい。

お湯は60メートルほどの井戸から汲み上げたそのままで飲用に耐える自然水。浴槽の底に微かに砂 があるのも懐かしい感じがする。42度弱のやや温めの心地良い円やかなお湯だ。

白木の釜場への扉の前の副浴槽につかっていると、同湯の夕餉の匂いなのだろう玉葱を炒めるの香 りがしていた。なかなか昭和な郷愁を感じる。

同湯は昨年10月にレトロさを残した改装を施している。風呂屋の大将らしい明るいかけ声の二代目 にとともに、三代目が次代を主導しているようだ。

今年の初湯。金曜日の17:35から18:25に滞在。相客は10人ほど。以前は盛夏に訪れている。か なり久し振りだけど、湯気濛々の銭湯は心地よく懐かしい感じに変っていた。

《前回訪問:2010.08.01.》

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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コインランドリーの脇には着付け教室の看板。











ビールだけでなく、ハイボールや釜場焼のフランクフルトなども安価で提供されている。