白山駅近くには富山県会館があって北陸銀行の支店もある。その傍らの200メートル余りの京華通りの商店街では毎年「おわら風の盆」を行っている。今年で13回目になる。「風の盆」は以前から気になっている。どれほど本場の雰囲気を再現できているかは分らないけど、何となく雰囲気を感じることが出来た。盆踊りの本来の考え方なのだろうか、女性の踊り手が黒い帯を締めているのが強く印象に残った。
秀英館駐車場。付近には龍名館という駐車場があったりと、下宿屋あるいは旅館の屋号を引き継いだと思われる駐車場があった。
本郷の旅館街もだんだんと寂しくなっていくものの、ここばかりは宴会の音が漏れ、多少なりとも活気があった。
下宿代を滞らせ追われた石川啄木を、金田一京助がお金を用立ててこの太栄館に一時住まわせたという。そんな啄木ゆかりの碑が玄関脇に建っている。今年6月末で閉館したようだ。かなり大きなマンションに替るのだろうか。
風呂支度をした若い娘さんが2人裏道から同湯へと降りてきた。片方の家に遊びに来たのだろうか、相手に「ここは昭和なレトロな感じだけどどうする?」と訪ねながら、結局は隣湯(シビックランド日成)に向かって歩いて行った。シビックランド日成は、先月末で廃業している。風の噂では、今月20日までは特別営業しているという。ここからわざわざ坂を降りて出向いても、何とか風呂に有りつけ、一緒に寛ぐことが出来るだろう。
菊水湯・白山京華通り/越中おわら風の盆(文京区本郷) 2014.10.04.
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菊坂などの坂が多い中に戦前の古い建物が所々に残っている。そんな坂の途中にある菊水湯。街の雰囲気がいいし、同湯の佇まいもいい。奥壁のペンキ絵「富士 と松島(2011.5.13.)」に加え、脱衣所側の壁にもライトレールを全景とした富山からの白い立山連峰の姿(H24.6.22)が描かれていた。薪 で沸かした実母散とやや熱めの白湯を交互に使う。上がりは「小岩井のまきば牛乳」。同湯のレトロな脱衣所は本当に居心地がいい。島ロッカーが無い広い空間 に、テーブルを囲むように3脚の畳を張った縁台があるからだろう、何とも寛ぐことが出来る。都心にある優れた郷愁銭湯だと思っている。《前回訪問:2009.04.22.》