差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年2月22日日曜日 1:10
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 菊水湯(さいたま市大宮区高鼻町)

ナカムラです。

今日(2/21)は、「菊水湯(さいたま市大宮区高鼻町)」に行ってきました。 大宮駅(JR東北本線)から、1.0キロ、10分くらいです。

午前中は、整形外科での身体のメンテナンスと、薬の処方を受けに話しのわかる酒好きの老女 医のもとへ赴く。その間にペンキ屋がやって来たり、洗濯したり、掃除したり・・・。いつも 午後からは出かけるので、土曜日の午前中は慌ただしい。

今日の銭湯の前座は、大宮に移ってから一度も訪れていない鉄道博物館に寄ってみる。神田の 万世橋時代の「交通博物館」から、名称を以前の「鉄道博物館」に戻し、展示車両数が大幅に 増えている。

さすがにJR東日本の施設だけあってSuicaで入場できる。入場料は1000円。内容と ともにこちらもバージョンアップされていた。

1日に2回、蒸気機関車C57の汽笛を聞かせてくれる。3階の広大な吹き抜けにこだまする SLの汽笛は身体の奥にまで響くものだった。灯台の霧笛にも似ている。どちらも激しく旅愁 をかき立てられるものだ。

大宮駅は通過したり、バスに乗り継いだりは何度かあるけど、大宮の街を歩いたことはない。 駅前からいきなり雑然とした街が始まる。それが第一印象だった。

さて、菊水湯。氷川神社という大きな神社の参道の傍らにあるかなりレトロな銭湯だ。経営を 引き継いで70年になるという。建物はそれ以前からのもの。出桁造りのような屋根や、梁の 使い方から見て、昭和初期か、ひょっとすると大正時代の建物かも知れない。

後方には油井型の煙突。ペンキ塗りトタン屋根のエントランスには紺地に白抜きで「菊水湯」 と染め抜いたオリジナル暖簾が下がっている。足下を見れば踏みつけられてしまっているけど、 盛り塩が2つ。銭湯で盛り塩に遭遇するのは初めてかも知れない。それとも、この地方ではよ く行われることなのか・・・。

入り口には男女の扉が「ハ」の字型に設置されている。入ればコンクリのタタキに松竹錠の下 足箱。このあたりは横須賀の銭湯に近い。

木組みの立派な番台があるけど現在は使っていないようだ。女将がカーテンをかき分けて女湯 の方から顔を出す。埼玉の銭湯はかなり久しぶり。現在は410円のようだ。

脱衣所は2間半四方。太い桟に乗せた二階の床板が直接天井になっている。粉を吹くほどに黒 くなっている。何れも昭和初期の建物である糸魚川・井上浴場や倉敷・戎湯と同じ構造だ。

ロッカー類は、外壁側に松竹板鍵のロッカーがある他、脱衣籠とそれを収納する棚まである。 往年の銭湯の風景があ残っている。

浴室は、幅2間半、奥行3間半。天井は2段型。島カランは1列で、カラン数はセンターから 5・3・3・5。シャワーは外壁側ので、ご常連の方々はそこに陣取っている。

カラン1つ置きに「迷惑行為は禁止します」「洗濯は固くお断りします」と同じ文句の張り紙が たくさん貼ってある。誰に対するものなのか、漢字には振り仮名まで振ってある。何かご苦労 することがあったのかも知れない。

浴槽は奥に深浅2糟。浅糟は2穴ジェットが2機。深糟は緩やかに泡が立ち上っている。

大宮は北関東に入るのだろうか・・・。浴槽の湯が北関東銭湯ばりにとても熱い。浅糟の方が 熱くて、45度は確実にある。今冬のマイベストワンの高さ。今日はかなり気温が低い。湯に 入っても手指の感覚は麻痺していて、湯の温かさの感覚は分からない。いつもながら、このま ま入っていていいのだろうかと不安になる。

ビジュアルは奥壁に中島師の富士山。海が描かれていない山から眺めた富士山てあることと、 「ナカジマ」という署名があるのが珍しい。

土曜日の17:45から18:30に滞在。相客は10人近くはいただろうか。外で写真を撮 っているあいだも人の出入りは多い銭湯だった。しかし、男女とも見事にご高齢の方ばかりだ った。

上がりは、大宮の歓楽街なのか「南銀座」というあたりを散策。風俗関係の客引きが横浜なん かと比べてかなりゴツい。思わずか本性かは分からないけど、ピンサロに引き入れられてしま いそうになる。そういえば、埼玉県の風俗街を散歩するのは初めてだ。

最後に駅近くの焼き鳥屋「酒蔵力」に入って焼酎のお湯割りと串5本ほどを頂いた。駅至近の すずらん通りとい細い路地にあるなかなかの繁盛店だった。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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鉄道博物館