紀の国湯（板橋区坂下）

差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2012年3月29日木曜日 5:34
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件名: 紀の国湯（板橋区坂下）

ナカムラです。

今日（3/23）は、「紀の国湯（板橋区坂下）」に行ってきました。蓮根駅（都営三田線）から、0.1キロ、1分くらいです。

やっとの思いで下半期のノルマを夕刻に終えた。会社のビルの地下でラーメンをすすって、三田線の蓮根駅に向かう。折からの雨、駅から近い銭湯に照準を合わせる。

大手町駅から28分ほど。板橋区内に入ると乗客がぱらぱらと降りて、板橋本町駅あたりからは空席も目立ってくる。

同湯は、久が原駅（東急池上線）のホーム傍らの「益の湯」や武蔵新田駅（東急多摩川線）の「森の湯」と並んで、東京で最も駅に近い銭湯の1つではないだろうか。電車は地下から高架に上がり、その蓮根駅の改札を出て30メートルくらい道に入ればもう紀の国湯だ。

創業は昭和31年というから昭和43年の都営三田線の開業よりも古い。昭和38年の航空地図を見ると、都営長後町アパート（昭和34年）やUR蓮根団地（昭和32年）など、高島平団地よりも古くからの団地が近い。今も同湯の向かいに残る古い平屋の住宅のように、それなりの戸数の平屋群が所々に密集していたようだ。それらの住人を当て込んでの開業かも知れない。そして、17年前に現在のビル銭湯に改築。現在は入口の庇に二色のネオン管が走らせている新鋭の銭湯だ。

入口を入れば松竹錠の下足箱。進めばカウンターがあって、さらにその奥は軽食を供していたとおぼしき、そこそこの広さの飲食スペースがある。

フロントでサウナ料金を見ると風呂銭と同額で450円。新宿区組合のカルテル料金のプラス550円には及ばないもののかなりいいお値段だ。身体がさほどサウナを欲していなかったのと、フェアバリューと比較していかにも割高なので、今日は見送りにした。

脱衣所は、幅3間、奥行2間半。古くはないビル銭につき天井は高くはない。松竹シリンダ錠の島ロッカーを横置きにして全体としてスペースを横長に使っている。

浴室の広さは、幅3間、縦4間。外壁側は全面が茶色のサッシ窓で、外は幅1間強の平石を張ったスペースになっていて、そこに外気浴的な内風呂よりも大きな露天風呂が置かれている。

天井はいくつかの傾きで変化を付けているものの、基本的にはプラ板張りで高くはない。島カランは1列で、カラン数はセンターから8・7・7。床のタイルはユリ模様の白とグレーのを市松模様のように使っている。カラン周りは花崗岩を模したタイルで統一。微かにバブルの残り香を感じるちょっと豪華な内装になっている。

浴槽は、外壁側の大きなガラス窓に接する白湯の主浴槽が1つだけ。そこに2穴スーパージェット、 7点座ジェット、ボディマッサージ、電気、寝風呂×2が配置されている。広い浴槽なのでそれらの設備があっても広々としている。井戸水をガスで沸かした42度くらいのお湯は少々塩素がきついきらいはあるけど、なかなか入りやすい。さらに奥には、清潔なサウナ室と広い水風呂がある。

露天風呂は、縁に檜を張った岩風呂風で、外気浴ながら、鎧戸になっている窓から、しっかりとした外の冷気が流れ込んで来る。湯温は40度強といったところか、かなりぬるいお湯だった。

露天風呂の脇にも3つほどカランがあって、一番隅っこのカランが大振りのレバー式の赤と旧型 Waguriの青になっていた。補修部品が無くなったためか、あえて先代の古いカランを残しているのか、どっちなんだろうかと考えさせられた。

サウナには入らなかったものの、温めの露天風呂や水風呂があったので浴室にたっぷり1時間は居た。長居ができる居心地のいい銭湯だ。

上がりは氷結200円と柿ピー。厨房のカウンターには各種の乾き物が並んでいる。風呂屋で酒を飲むのは久し振りだ。再び雨の中に出て行くのが億劫になって、休憩スペースでも少し長居をしてしまった。。。

聞き忘れてしまったけど、紀の国湯という聞きなれない屋号の由来は何なんだろうか。隣の廃墟じみた大きな店舗兼アパートも「紀の国荘」というものだった。駅から近いけど、高齢になって労力をかける程の大きな開発価値はないのかも知れない。蓮根駅の乗降客は一日8500人くらい。結構少ない数だ。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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