三筋湯（台東区三筋）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年8月27日日曜日 10:56
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 三筋湯（台東区三筋）

ナカムラです。

今日（8/26）は、「三筋湯（台東区三筋）」に行ってきました。
蔵前駅（都営浅草線）から、０．６キロ、５分くらいです。

今日は、浅草のサンバカーニバルを眺めて、銭湯という趣向。
サンバカーニバルは、人垣の後ろで良く見えなかったけど、踊ったり、演奏したりしている人の楽しそうな表情が印象的だった。今年で２６回目になるという。最初に聞いた時には、浅草でサンバ？って思ったけど、２０数年間の苦労ですっかり夏の風物詩に定着した感がある。

浅草から同湯までは１．２キロほど。御徒町からもそのくらい。最寄駅は新御徒町(都営大江戸線)のようだ。

この辺りで油井型の煙突が珍しいのではないか。表は２段破風の黒瓦。屋号を記した洗い晒しのオリジナル暖簾がかかる。掛かり松もあるし、建物のメンテナンスも行き届いている。名銭湯のオーラが漂っている。

番台裏には傘立てに隠れているものの孔雀のタイル絵がある。下足の錠は珍しいツル・カメ。しかし、一部は横差しの新しい松竹錠に置き換えられている。

番台は、グレー木目調の新建材を張った、前面がカーブしたもの。小生と同年代の女将に風呂銭４３０円を渡す。

脱衣所の広さは、幅３間、奥行４間の広さ。天井は、天板がベージュ、格子が微かに紫がかったペンキで塗られている。折り上げ部が雨漏りでの歪みがあるので、丁寧にメンテナンスされているもののそれなりに歴史を感じる。床はニス塗りのピカピカだ。

戦災で煙突を残して全て焼けたというから、建物は戦後のもの。昭和３０年代前半といったところか。ただ、隣家との境にある塀は、煉瓦積みではないものの、石積み。恐らく、戦前からのものだろう。

ロッカーは、島ロッカーと外壁側にある。錠はベースはSakuraⅡの板鍵のようだけど、SakuraⅢのシリンダ錠あり、松竹錠の板鍵ありとバラエティーに富んでいる。

同湯の脱衣所の最大の特徴は、前庭から側面にＬ字型に広がる池だろう。その回りに縁側もＬ字型にある。クーラーが掛かっていなくても、自然の風とこの涼感で十分だ。今日は、涼しいけど、暑い日もクーラーは使っていないのかも知れない。

その他、冷蔵庫代わりの飲料の自販機、１５０キロまでの計測可能なＹａｍａｔｏのアナログ体重計などがある。

浴室も清潔でピカピカだ。広さは、幅３間、奥行４間。天井はウィング幅１間の２段型。天井が少し普通よりは高い感じがする。

島カランは、墓石型のものが１列で、カラン数はセンターから６･５･５･５。

浴槽は、奥壁に１槽でパイプで深浅に仕切られている。深槽部には横向きにスーパージェット、浅槽部には２穴ジェット×２とバイブラ、透明の赤外線ランプがある。清潔感あふれるいい浴槽だ。その浴槽が、高さ１間弱の溶岩で囲まれ、奥壁中央と外壁側の２箇所の焚き出し口から、湯滝が落ちている。豪快さとしては｢不動湯(茅ヶ崎市辻堂元町)｣に次ぐものだ。

その溶岩の上には、早川師の「山梨･音止ノ滝　平成十八年二月二十七日」のペンキ絵。富士山の手前に岩から滝が落ちる図。明らかに、この浴槽の岩組を意識したペンキ絵になっている。

さらに同湯のビジュアルの白眉は、外壁側のカラン台の上が全面ガラス張り。その向こうに、水槽ではなく、池がある。流麗な金魚が５０匹はいるだろう。なかなか、優雅な眺めがある。

銭湯としての基本的機能も優れているし、ビジュアルという点でも、かなりの水準。下町の名銭湯といっていいだろう。

土曜日の１７：００から１８：００に滞在したけど、上がる時には、浴室に１０人、脱衣所にも数人という感じで、客の出入りも絶え間ない。これほどの銭湯なので、当たり前だけど、地元で支持されているようだ。

近くに戦前からの佐竹商店街があって、洋食屋｢クロケット｣でクロケット定食とビールで休憩。昭和５年創業の精肉店だったとのこと。風呂上りなのにラード臭くなってしまったけど、一口カツ、メンチカツ、コロッケの定食は美味しかった。特にコロッケは、ジャガイモを適度に潰した、手の掛かったものだ。戦前からの由緒ある商店街だけど、廃業した店舗も目立つっていた。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp　　
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ （風呂屋の煙突）
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佐竹商店街･クロケットクロケット定食とビールで１３００円もとは昭和５年創業の精肉店。スーパーとの競合に敗れて、洋食屋に転業したと話していた。	踊っている人たちが楽しそうだった。
商店街のイベントをやっていた。	佐竹商店街秋田の久保田藩･佐竹家の下屋敷跡に広がる戦前からの商店街のようだ。都心部の商店街だけど、廃業した商店が目立つ。
御徒町･松の湯階段を昇るエレベーターが目を引く

佐竹商店街･クロケットクロケット定食とビールで１３００円もとは昭和５年創業の精肉店。スーパーとの競合に敗れて、洋食屋に転業したと話していた。	踊っている人たちが楽しそうだった。
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