差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年9月26日土曜日 1:36
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 日進湯(さいたま市大宮区桜木町)

ナカムラです。

今日(9/12)は、「日進湯(さいたま市大宮区桜木町)」に行ってきました。 大宮駅(JR宇都宮線他)から、0.7キロ、8分くらいです。

埼京線で北上。佃煮を手土産にさる方のお宅へ向かう。。。菊水湯以来の大宮。駅の東西で趣が 大きく異なるものの、相変わらずの雑踏がある。

交通量の多い交差点にほど近い地で60数年間湯を沸かしてきたレトロな銭湯。後方に油井型の 煙突が見える。

エントランスは、両サイドに暖簾が架かるモルタル箱型のもの。その正面に墨書体で「日進湯」 とある。かつて、この辺りは日進村。その村名からきた屋号だろうか。

左側の暖簾をくぐれば、道路に面した壁面にずらりと松竹板鍵の下足箱がずらり並ぶ。男湯側 の半分が黒字で、残りが赤字で番号が記されている。番台裏にはタイルが張られ、小さなタイ ル絵が有るものの、種々雑多、張り紙、ポスターやらに隠され良く分からない。

脱衣所に入ると2間半四方ほどの中型の銭湯だ。番台は木組みのしっかりとしたもの。天井は がっしりとした格子で深い焦茶色の折上格天井。入口方の壁には旧型のオール木製ロッカーそ の上に脱衣籠も健在。小さいながら、いぶし銀と呼べばいいのか、優れた雰囲気がある。いい 銭湯だと感じる。

浴室は、幅2間半で、奥行3間ほど。天井は丁寧に維持された、くすみのない2段型の天井。 島カランは1列で、カラン数はセンターから4・4・4・4。タイル類はすべて更新され古い ものは残っていない。

浴槽は、奥壁に接する深浅2槽。湯温はどちらも41.5度くらい。予想に反して案外に低い温 度だ。しかし、水や焚き物はわからないけど、柔らくて入りやすいお湯だ。

そして、同湯のビジュアルは充実している。浴槽の立ち上がりは章仙画の池に鯉の絵付けタイ ル絵。奥壁は故早川師の音止ノ滝。平成17年5月20日に描かれたもの。少しの色あせがあ るもののいいタッチの絵だ。

男女境には、太鼓橋と川の絵柄の胡山画と池に赤のお堂の章仙画の鈴榮堂の絵師の揃い踏み。 真中に洋風の風車の絵があるもののオリジナルの落款はない。後から本人とは違う字体で「胡 山 鈴榮堂」と刻んであった。

土曜日の閉店間際の20:45から21:45に滞在。相客は5人ほど。大宮の中心地に近いはずな のに、このレトロな雰囲気。。。なかなか素敵な銭湯だった。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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