昭和22年の航空写真には銭湯が写っている。終戦後の創業で、昭和30年代に改築されているという。「マジック銭湯」と書かれたコンクリ煙突を擁する伝統 的木造銭湯。2年連続世界一。プロのマジシャンであるタジマジックの銭湯として名高い。

入浴料とサウナはプラス100円を払うと30円の商品券と次回のサ ウナ無料券が渡される。商品券は初めてだし、次回無料というのも大盤振舞いだ。

奥壁の巨大な東海道五十三次の「箱根」のモザイクタイル絵は素晴らしい。男 女境には、コンクリの堰堤という珍し い土木建築が描かれている絵付けのタイル絵がある(女湯側には章仙の銘が残っていたという)。

多彩な温度の浴槽群には飲用可能な天然の井戸水温泉が満たさ れていた。先月浴室のペンキも塗り直されて、陽光の中での一番風呂はとても気持ちがいい。

今日は、名古屋から訪れた方とマジックも拝見させていただいた。2年連続世界一の技は驚きの連続だった。上がった頃には、ノンアポの若い美女3 人組に、多少でれっとしながら再びマジックを披露。なかなかのモテモテ振りだった。

上がりは、中野駅前の「ニュー浅草」で、つかさの兄ィらと梅干入りの酎ハイを何杯も頂いた。近くの掲示番を見ると「打越町会」とあった。”打越町”って何なんだろうと調べると現在の中野五町目の一部を構成していた旧地名で、昭和41年9月まで使われていたようだ。

《前回訪問:2014.04.25.》
昭和浴場(中野区中央) 2014.08.23.
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昭和浴場の近くに「ギャラリー冬青」という洒落た写真ギャラリーがあった。それなりに実績のある写真家なのだろうか、凝ったピンホール写真が並んでいた。日本に住んで30年以上というエドワード・レビンソン氏が在廊されていた。中野方面から来ると、「水車坂」という名前の坂上にあたる。