差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年10月13日火曜日 22:59
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件名: 天徳湯(荒川区東尾久)

ナカムラです。

今日(9/26)は、「天徳湯(荒川区東尾久)」に行ってきました。 熊野前駅(日暮里舎人ライナー)から、0.1キロ、2分くらいです。

先日(9/11)、「尾久ゆ〜らんど熊の前」に来たとき、偶然に同湯の廃業を知った。昭和24年の 創業で、この9月末に60年の歴史を閉じる。理由は「諸般の事情」。内外に掲出された閉店の 告知にそう記されていた。

熊野前の商店街から人だけが通れる細い路地を30メートルほど進んだ奥にある。屋根の形を 見れば同湯が伝統的木造銭湯であることがわかる。

白タイルが張られた入り口にはコミカ風呂天徳湯。恐らく昭和の終わり頃にコミカ風呂として 大々的に中普請。それから20余年を経て設備的な厳しさが来た。そんな想像をさせられる外観だ。

入口には、木札のSakuraG錠とアルミ板鍵の下足箱が並んでいて、アルミの方にだけ「男子専 用」とある。SakuraG錠の木札バージョンは少しだけレア。木札を取ってフロントに差し出す と、「男子専用」に入れて来るように言われる。回れ右。。。

木札SakuraG錠の下足箱は、記されてはいないものの「女性専用」のようだ。なお、下足札と ロッカーキーの交換を行っているのは、お行儀が悪いのか、男湯だけだった。

コミカ風呂の特徴でもある、草臥れた絨毯敷きのフロント。テレビとそれを囲むように大振り のソファーセットが並んでいる。客とも思えない小学生連中がそこを占拠。土曜日とはいえ、 夜に銭湯のフロントで遊ぶ子供たちの関係が気になる。

脱衣所の広さは3間四方程度。天井から下がる透明なガラス球を2つ組み合わせた照明器は、 節電なのか、使われていない。経年劣化した白いクロス張りの内装と効率重視の白色蛍光灯だ けの照明。多少、秋風も吹き始めた頃。少しばかり寒々しさを感じを受ける。

浴室は幅3間、奥行4間ほど。天井は高く大きいもののプラ板張り。外壁側に2カ所張り出し があって、スチームサウナと水風呂、ぬる湯槽が増築されている。

島カランは1列。カラン数は、センターから6・5・5・2。男女境が継ぎ足され、かなり高 くなっているのが閉鎖的で、空間を圧迫している感じがした。

浴槽は、増築部の2槽を含めて計4槽。センター寄りに円形浴槽。外壁側に主浴槽があって、 バイブラと8点座ジェットが2機。浴槽の内外にはミッドナイトブルーのタイル。縁の上面に は厚手の白い大理石が張られている。奥壁のテラコッタ風の茶色の装飾を含め、何れもがコミ カ風呂のトレードマーク的な造りだ。

張り出し部は、天井が透明なプラスチックが使われ、窓もある。昼間は明るい感じの浴室だと 推察される。庭に池はないものの石造りの灯籠と大きな庭石がある。現在の手入れはそれなり だけど、かつては端正な庭があったのかも知れない。

水風呂は、微かなドブ臭があったので、荒川銭湯のお約束として井戸水だろう。微かな異臭は 評価できないものの、自然水の水風呂はやはり水道水の水風呂とはひと味もふた味も違う浴感 が強いものだ。

スチームサウナは、蒸気発生器の近くには居られない熱いもの。しかし、いい水風呂との間を 往復するのは何とも心地いい。そして、水風呂とサウナがあるとどうしても滞在時間が長くな る。土曜日の20:15〜21:15の滞在だったけど、あっという間の1時間だった。相客も10数 人とまずまずの感じだった。

上がりは自販機のスーパードライ300円。女将の声に促され、ソファをほぼ占領する子供た ちが座るスペースを開けてくれた。

夕御飯は、何かと評判にのぼる西日暮里の餃子の王将。西日暮里店は、美味しいとか、大きい とかの噂を聞く。オーダーは、いつもの通り紹興酒のお燗と餃子3人前(18個)。

外に客が並ぶほどの繁盛店だったけど、噂はガセネタかな。美味しい、いつもながらの王将の 餃子だったけど、特に大きいわけじゃなかったし、特別に美味しいという感じでもなかった。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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