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差出人:Masayuki Nakamura
送信日時: 2018年7月16日月曜日 11:52
宛先: 銭湯ML (sento-freak@freeml.com)
件名: 松乃湯(練馬区石神井台)

ナカムラです。今日(6/16)は、「松乃湯(練馬区石神井台)」に行ってきました。武蔵関駅(西武新宿線)から、0.5キロ、6分くらいです。

昭和39年に開発された上石神井団地の近く。付近には高い鉄塔があって高圧線が横切っている。同湯は石神井川に向かって緩やかに下る傾斜地にある。

平成12年に改築されたというかなり大きな建物だ。入口に暖簾を挟んで狛犬よろしく一対の招き猫が並んでいる。小生の身長よりも大きな招き猫。こんな大きな招き猫に遭遇したことはない。

自動ドアを入り暖簾を掻き分ければオリジナル絨毯を敷いた靴脱ぎスペースと下足箱。下足箱の錠が100円リターン式というのを初めて見た。ちょっと煩わしい。

ロビースペースに進むと吹き抜けのある広い空間に待合わせスペースや広いカウンター。自動販売機では入浴券、サウナ代だけでなく、大小の生ビール(一番搾り)なども売っている。

カウンターには飲食スペース。今は生ビールだけだけど、以前はもっと軽食的なメニューも有ったのかも知れない。

傾斜地に建つため脱衣所へは3段くらいの階段を昇って行く。

脱衣所の広さは、幅3間、奥行2間強とさほど広くはない。100円リターン式のロッカーが壁2面に44個。小さなベンチと飲み物の自販機。体重計は文字盤が膝の高さのASANOで、唯一見かけた古い物だった。

若い2人連れの片方が100円リターン式のロッカーに“意味わかんねー”と少々お怒りのご様子。下足箱に次いで、脱衣ロッカーも100円リターン式。“意味”は鍵の保証金なんだろうけど、銭湯側の管理の都合をユーザーに押し付ける仕組みなのは間違いない。脱衣所に入って100円の手持ちが無くてまごつくことがある。若者の素朴な感想の方が時流に合っているのかも知れない。

浴室の広さは幅3間、奥行は6間あるいはそれ以上あるかも知れない。山形の天井も旧来の2段型天井に勝るとも劣らない高さ。かなりの大型の銭湯だ。

島カランは無く、カランは、外壁側に7機、奥壁に3機、中央側に6機が、かなり余裕を持った間隔で並んでいる。驚かされたのは背中合わせに座る2列のカランの間に雪国の融雪装置のような散水栓が埋め込まれていることだ。同湯を含め出入口にあるのは時折見かけるものの、浴室内部にまで広く設置されているのを初めて見た。

構造も変わっていて、男女境側に曲面総ガラス張りの温室のように仕切られた空間が外気浴のスペースになっている。

暗くはないものの、多くある水銀灯は1つも点されず、蛍光灯も半分くらい間引かれている。全部灯せばかなり明るく、印象はだいぶ違ったものになるかも知れない。

浴槽は、屋内に大きめの主浴槽が置かれ、ボディマッサージ、スーパージェット、打たせ湯などが配されている。湯温は41度を割るほどの温さ。外壁側にはロッキーサウナと遠赤外線サウナが並び、その間に水風呂がある。

主浴槽手前は曲面ガラスで区切られた“外気浴”スペース。最初は何で涼しいんだろうと思うほどに、外と繋がっている感じはない。しかし、主に天窓によって外気を取り入れている。天井は高く贅沢な空間。そこに、バイブラ浴槽、熱い湯槽(42度強)、40度位の高濃度炭酸泉が並ぶ。

上がりは券売機でチケットを買ってキリン一番搾りの生ビール。カウンターでチケットを買うのを見ているためか、渡す前から小グラスにビールを注ぎ始める手際の良さ。

土曜日の19:10から20:10に滞在。相客はそこそこ多数。大きな銭湯。しかし、それがネックになっているのか、定休日が2日あるのと営業時間が21:00までと都内区部の銭湯としては短い。それにしても、入口の招き猫の存在感は他の追随を許さない迫力がある。

帰りに武蔵関駅のホーム際にあった関の湯を見ると更地になっていた。解体されて間もないのか雑草は生えておらず小さなタイル片が散らばっている。周辺も更地になっていて駅への階段横まで続いている。実質駅直結のマンションが建つのかな。各駅停車しか停まらない駅だけど。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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                  武蔵関駅際にあった関の湯は更地になっていた。