翠湯（横浜市鶴見区生麦）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年12月17日日曜日 11:48
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@kt.rim.or.jp)
件名: 翠湯（横浜市鶴見区生麦）

ナカムラです。

今日（12/15）は、「翠湯（横浜市鶴見区生麦）」に行ってきました。
生麦駅（京浜急行）から、０．６キロ、6分くらいです。
今日は、国道駅(ＪＲ鶴見線)から、旧東海道を歩いてのアプローチ。０．８キロ、９分くらいです。

先週今週と、毎日、社員食堂で昼と夜の２食を食べている。先月までの、吉野家･小諸そば･幸楽苑という、最低のローテーションと比較して、どっちが優れているかは極めて低次元の比較ではあるが、悩むところではある。ただ、社員食堂というところは、小生の恰幅を見て、おばちゃんが盛りを多くする柔軟性があるので、少し体重が増えてしまった。

仕事は片付いていないけど、社員食堂で夕食を済まし、いざ翠湯へ･･･。

国道駅から旧東海道を進む。夜歩くと幅が広くて暗い道だ。「松の湯」は定休日なのかシャッターが下りている。去年１０月に廃業した「宝湯」は、居住部分は残して、銭湯だった部分はコインパーキングに変っている。

２５年前に、恐らく「翠湯」だろう銭湯を撮影したモノクロ写真を持っている。今日は、この写真が建て替え前の翠湯か確認することも重要なミッションだ。その時は、高校生でフィルムも貴重だったし、日中のコントラストが強すぎる光線の関係で、入り口部分しか撮影していない。当時でもハッとする古風な銭湯だった記憶が残っている。

外で写真を撮っていると、出てきたご主人に話しかけられる。｢不審人物には声を掛ける｣、これは鉄則である。(←しょっちゅう経験してます。)

２５年前の同湯入口の話しを伺うと、持っている写真と符合する。小生の心を惹き付けたのは、やはり、同湯の先代の建物だったようだ。若い頃から、激シブなものに興味を持っていたんだなぁ･･･。

現在の同湯の建物のは、２階が載ったモルタルの平面的なファッサード。入り口の両サイドには煉瓦色のタイルが張られ、上部には鮮やかな青色の幌が掛かっている。

暖簾を潜ると、小奇麗な小さな靴脱ぎスペース。下足箱の錠は松竹。アルミサッシの戸を開けると、新建材が張られ、前面がカーブした番台がある。

女将に｢サウナとで｣と言うと、うちは水風呂もないので、もらっていないと。入浴料４３０円を払う。

女将曰く、｢早く上がって下さいね｣と。同湯の仕舞いは２３：３０。今は２１：３０。最初は何を言われているのか判らなかった。水風呂もなく、浴室も熱気が篭っているので、あまり長くサウナに入るとのぼせるから短く入れということらしい。結局、週末のサウナなので、サウナと桶での水かぶりを何回か繰り返したので、女将をハラハラさせてしまったかも知れない。

脱衣所の広さは、幅２間半、奥行３間。天井高は２階が載っているので２間半くらい。４人用と小さいながら、サウナ室がフルに食い込んでいるので多少狭い感じがある。しかし、明るく、清潔な感じのいい脱衣所だ。

外壁側にあるロッカーの錠は松竹シリンダ錠。脱衣籠も現役で、５つほどが置かれている。その他、ＴＡＮＡＫＡのアナログ体重計、男女境の上には大型の液晶テレビが載っている。男女境側には常連用の貸ロッカーがあって、その上に中型のＳＮＹＯの古い業務用扇風機が載っている。恐らく、脱衣籠、アナログ体重計と、この扇風機が先代の建物時代から引き継がれたものだろう。

浴室は、幅２間半、奥行３間半。天井はプラ板張りの２段型。島カランはやや外壁側設置の１列で、カラン数は５･５･０･５。カランは砲筒型の新しいものだ。島カランのカラン設置が片側だけと中型の銭湯だ。

浴室も清潔だ。散らばっている桶と椅子を客が、残らず片付けて行ったりする。競馬の情報交換をする常連客のマナーはいい。

浴槽は、奥壁に深浅２槽。外壁側の浅槽がバイブラ＆ジェットで、深槽が、白濁の濃厚な感じがする薬湯だ。なかなかいい肌触りがある。浅槽には｢ぬるい湯｣、深槽には｢あつい湯｣とあるものの、温度はどちらも４３度くらい。

今年は暖冬だ。凍えた身体で４３度くらいの湯に入ると、最初は温度が判らないほどに熱く感じる。もうクリスマスが近いというのに、今年は未だ地元でこの感覚を経験していない･･･。少し物足りない。

サウナは、大きな発熱機が場所を取り、奥に４人程度のスペースがある小さなもの。砂時計だけがある静寂な空間だ。相客のほとんどは利用していないなか、温まってはシャワーや桶で水を被ったりと、３往復くらいする。

ビジュアルは、奥壁に山のタイル絵。レンガ大のタイルで山の風景を描いている。絵というよりもデザインという感じの大雑把なものだけど、コミカ風呂のように純粋デザイン画よりはいい。

上がりは、冷蔵庫に豊富なドリンク類が詰まっている。ビール、発泡酒、第３のビールと３種類もあるのは珍しい。キリン端麗生１４０円を頂く。
金曜日の２１：３０から２２：３０に滞在。相客は１０人ほど。地元に大切にされている、いい銭湯という感じがした。

帰り際に写真を撮っていると、また不審者に見られ、自販機に飲料を買いに来た、近くの中華屋の女将に話しかけられる。２５年前の同湯の話をしたら、女将の経営する中華屋が当時は同湯の右隣にあったことを話してくれた。そこまでは記憶に残っていないけど、今は駐車場になっているその地に、渋い中華屋があったのかも知れない。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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松の湯	宝湯跡
国道駅