差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2019年6月30日日曜日 10:08
宛先: 銭湯ML (sento-freak@freeml.com)
件名: 竹の湯(江東区大島)

ナカムラです。

今日(6/14)は、「竹の湯(江東区大島)」に行ってきました。
大島駅(都営新宿線)から、0.4キロ、5分くらいです。

「春の湯」を目指したものの、特注設備の故障ということで3週間を目処に休業するという張り紙があった。22日に再開予定と追記されていた。油井型の煙突を持つ千鳥破風&唐破風の伝統的な見事な建物。また訪れればいいかぁ。

幸い直ぐの場所に竹の湯という銭湯がある。同湯は、中の橋商店街という古くからの商店街にある。運河だった竪川と小名木川を結ぶ、江戸時代からある小さな水路沿いに広がった商店街。それなりに新しい建物に建て替わってはいるものの、今だ商店街としての賑わいが残っている。以前、同湯の前を通り気になっていた。

戦前の地図を見ると、水運の便により、竪川と小名木川沿いには東洋モスリン、東京瓦斯精製所、富士瓦斯紡績などが並ぶ工場地帯だったことが分かる。大きく言えば亀戸の南東で、都営新宿線が開通するまではバスで亀戸にアクセスする地域だったようだ。

黒瓦の平入りの脱衣所の建物には屋号を記した装飾の千鳥破風が載せられている。オリジナルのエントランスはどんなだったんだろう。今はコインランドリーとロビースペースに変わっている。このコインランドリー、いつ前を通っても客がいなくて、明かりも点いていない。入場すればセンサーで照明が点くのかなぁ。

銭湯に入ろうとすると、近くの集会所にお泊りする10数人のちびっ子が竹の湯の前に整列してる。賑やかな相客たちだ。

右手に入口があって2段ほどの階段を昇ると小さなの上り框。L字型に松竹錠の下足箱が並ぶ。ロビーに進むとフロントにはさっぱりとした感じの80歳は超えている感じの爺さんが詰めている。聞けば築65年くらいの建物だという。

脱衣所に進めば、幅2間半、奥行3間ほどの広さ。天井は周囲をアールで持ち上げた感じの平格子天井。天板は木目調の新建材に置き換わっている。栄えていた商店街の銭湯だからか、やや間口が狭く、横は直ぐ隣の店の壁になっている。

ロッカーは、島ロッカーが1つと外壁側に松竹錠のシリンダー式のものが置かれている。さらに、2列と1列のロッカーがある。1列のロッカーって初めての遭遇かも。

その他、細身の縁台が2つと、Keihkuのアナログ体重計、男女境の上、大黒柱の前に大きな液晶テレビがプロ野球の試合を映している。

浴室は幅2間、奥行4間ほど。島カランは1列で、カラン数はセンターから7・6・5・5。床のタイルは星型模様の白色でパールのような光沢があるもの。

浴槽は奥壁に沿ってL字型に延びる深浅2槽。深槽は42度強。座ジェット×2、バイブラからなる主浴槽の浅槽は42度くらい。ちびっ子達で正に芋洗い状態。

最下座に陣取った、眼光鋭く彫物背負ったスキンヘッドの若者もご常連氏と苦笑い。ちびっ子は直ぐに上がって行きますよと、良くある事って感じの和かなやり取りだった。

30分以上もスキンヘッドの手入に費やし大変だなぁと思っていると、ドアを開けっ放しにして騒いでいるちびっ子に“寒いから閉めろ”と叱り付けていた。そうかといえば、直ぐ隣の小生に泡を飛ばして詫びる一幕も。小生も子供の頃は銭湯で羽目を外して怒られたクチ。昔ながらが残っている感じで懐かしい

ビジュアルは、奥壁にちぎり絵調のモザイクタイル絵。ヨーロッパアルプスのような山岳風景が描かれている。

金曜日の夜19:50から20:30に滞在。相客は20人弱。かなり栄えた商店街の銭湯という趣きを今に残している。なんか懐かしい感じの銭湯だった。スキンヘッド氏に怒られた子供もいたけど、ちびっ子たちの銭湯体験はどんな記憶として残るんだろう。

上がりの一杯は近くの「もつ焼角吉」という居酒屋。大きな赤提灯と大通りの反対側からもはっきりと見える大きな暖簾が目印の居酒屋。店長以外はオールアジア系という、チェーン店に有りがちな店だけど、酒はともかく、料理がかなり格安の価格設定だけど、どれも美味しかった。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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