上がりの一杯はジントニック。トニックウォーターが少し甘すぎたかな。テレビで隅田川のお花火大会を観ながらのんびりとした時間を過ごす。中年のバーテンダーさんもなかなかいい感じの方だった。表には秩父蒸溜所の樽がディスプレイされていたので、秩父のウィスキーが飲めるのかも知れない。常連のおばちゃんが入って来た。駅から遠い所にこういった店が成り立つ西荻の奥行きを感じる。
天徳湯(杉並区西荻北) 2015.07.25.
薬師丸ひろ子主演の「Wの悲劇」の中で三田静香と森口昭夫が通う銭湯として同湯が使われていたらしい。古いゲーム機に食事はしないでほしい旨の張り紙があった。洗濯待ちでペヤングか何かが食べたくなる気持ちは分る。
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二軒目は、「やきとり戎」と迷ったけど、前回同様に「加賀廣」へ。ただ店名が「加賀虎」に変っていた。写真は駅に近い路地裏の古本の「音羽館」。強力なセレクトの古本屋で思わず長居してしまった。相方が今では手に入らない「ぎふ銭湯ものがたり(大西隆夫/岐阜新聞社/1998年)」を掘り出して来た。即購入。彼女のアンテナにはいつも感心させられる。

池野の旧花街の「池野温泉」がプール付きの銭湯だったと記されていて驚愕する。廃業銭湯も丹念に拾っている労作。岐阜にもこんなにも沢山の銭湯があったんですね。
上がりの一杯は、天徳湯の数軒先のBar「SIMPLE STYLE」へ。
元米屋だったようだ。同湯のすぐ裏は吉祥寺東町。
30数度の猛暑日。立川や隅田川で花火大会があり、中央線は浴衣の若者が多かった。駅を降りると「第4回おわら風の舞」の幟が立っていた。昨年は、富山県人会館がある文京区白山の「風の盆」を観に出かけたけど、西荻窪でも始めたらしい。同湯までの女子大通りの商店街にもポスターやチラシが貼ってあった。

春に暫く休業していたという情報があった西荻窪の天徳湯。創業は昭和3年。現在の建物は昭和34年に建てられた伝統的木造銭湯。入口の千鳥破風には立派な鏝絵がある。

五叉路にある銭湯。向かいには大きな蕎麦屋。酒屋、寿司屋なども並び懐かしい”銭湯の風景”が広がっている。ただ、寿司屋は出前のみの営業になっていたし、だんだんとこの風景も風化しつつあるようだ。

時計の横に中西悟堂の随筆のコピーが掲げてあった。日本野鳥の会を創設された詩人・随筆家で、湯の花を溶かしていた昭和初期の「天徳温泉」に往復四里をかけて入ったことが書いてあった。伊武雅刀似の大将は少し歳を取った印象。しかし、食い入るように巨人戦のナイターを見入っていた。脱衣所は相変わらず巨人のポスターで埋め尽くされている。これだけ巨人贔屓をアピールしている銭湯は東京一だと思う。

設備は少々老朽化が進んでいる。立ちシャワーを使ったら、お湯を止めるのにかなり難儀した。

《前回訪問:2010.11.13.》