差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2003年10月19日日曜日 23:20
宛先: 銭湯ML
件名: [sento-freak:04488] 常盤湯(横須賀市佐野町)

ナカムラです。

第3日曜日に開催されている神奈川県最大の骨董市、江ノ島・龍口寺の骨董市で、明治期の瀬戸物を調達した後、今日(10/19)は、横須賀市の「常盤湯(横須賀市佐野町)」に行ってきました。
衣笠駅(横須賀線)が最寄駅で15分くらいです。

今日のメインターゲットは、汐入駅(京急)から5分くらいの「亀の湯(横須賀市汐入)」だったのですが、「今度の休浴日/19日/日曜日」。今日じゃん。というわけで進路変更。

それにしても、亀の湯の表で何枚か写真を撮っていて、「さぁ入るか」というまで休業日とは判らなかった。普通、番台の入口の前に戸があって、休みなら閉まっているんだろうけど、そういうような戸は無かった・・・。なので、入口のタイル絵も見えてた。

なかなか、崩れかけた?、そそられるボロ銭湯風だったので、また出直さなければなるまい。

汐入町にはもう一軒、「大黒湯」というのがあって、これもかなりな感じだった。暖簾もかかっていないし、扉の中には白い布が張ってあって、あぁ廃業?って感じ。でもよく見ると、その白い布が戸からちょっとはみ出してたので、カーテンの替わりと判った。

ここに入るには、ちょっと精神的な忍耐が要るなということで、今日はパス。坂を越えて大分(20分)くらい歩くけど、「あたり湯(上町)」「大徳湯(佐野町)」「斗の湯(佐野町)」の前を通過し、「常盤湯」へ。

さて、常盤湯。県道から少し入った路地にひっそりとある。外観を見ていたら、裸の女の人が出てきてびっくり。塀が低いので、ガラス戸を開けると、外から見えてしまう。さらに、小生の手にはカメラ・・・。誤解されるとやっかいなので、カメラを仕舞って直ぐに暖簾をくぐろうっと・・・。

コンクリの門柱、2段ほどの階段を登って入口。さっきの亀の湯と同様に入口に戸はなく、暖簾をくぐると、番台へ通じるアルミサッシの戸が男女「ハ」の字型にある。極めて小さい三角形のタタキがあり、正面に下足箱。これが旧型のおしどり錠なのかな、粉を吹いた大きな錠がついている。旧型のオシドリ、木札は垂直に差すんだ・・・。初めて見た。

脱衣所は10畳間くらいかな。横浜の中小規模の銭湯より、更に一回り小さい。ロッカーは壁側に「TOKYO」の銘のものが9個ほどあるが、鍵がついていない。所望すれば、貸してくれるんだろうけど、30個くらいある脱衣かごを使う。

天井は、薄い木の板を木の桟で固定した、旅館なのでよく見かけるもの。銭湯では、昨日「松島館(横浜市西区)」で初めて遭遇したけど、ここにもあった。

番台は低く、広い。角材と木板で作られ、こげ茶色のペンキが塗られている。番台および通路にカーテンが渡してあり、おばさんが女湯側に立っている。ここらでよくあるパターン。

柱と梁は濃いベージュ色のペンキ、板を組み合わせた壁は薄いベージュ色のペンキ。なんか、この光景はどこかで見たことある。懐かしい。そう、小学校の木造校舎だ・・・。

男女の仕切りも板張りで、良く見ると大きな節穴が3つほど。
女湯側には、枠に嵌った大きな鏡がこの板に掛けられているのか、もちろん向こうは見えなくなっている。男湯にも木枠に嵌められた額のような鏡があるけど、これもなかなか珍しい気がする。

建物は、「(今の)おじいちゃんのおじいいちゃんの頃」、大正時代に建てられたものとのこと。
なるほど・・・。

浴室は東京2段型だけど、丸みはなく角ばっている。モスグリーンのペンキが塗られている。
奥の深浅2つの浴槽以外は、残念なくらいすべて新しいタイルが張られている。床などはミッドナイトブルーといった鮮やかなもの。

幅のある島カランが1つで、カランはセンターから6・4・3・3。
壁側に第3の薬湯槽が増設されているため、外側のカラン数は少なくなっている。
島カランは、カランのみで鏡もシャワーもなし。

壁側に腰掛けると、こっちは湯が温いから、真中に座りなよと常連さん。
確かにカランの湯は温い。真中でも温い。

深い浴槽は2点ジェットが2つだけど、それぞれ1つづつが詰まっている模様。
浅い浴槽は床から泡がブクブク。温度はどっちも温め。薬湯などは40℃ないと感じた。

ビジュアル物は奥のペンキ絵のみ。山の奥に富士山が描かれている。また、板に描かれたものでもない。早川師でも中島師でもない。

ドリンクはタカナシの牛乳とCCレモンやポカリスエット。久し振りにタカナシのコーヒー牛乳をゴクリ・・・。

100メートルと離れていないところで大きな温泉施設が急ピッチで進められていた。長屋門を設えた、なかなか凝ったもののよう。これが完成したら、あたり湯や佐野町の4軒の銭湯はどうなるのかな・・・。


















《2004.12.11》