第二江陽館（横浜市磯子区中浜町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年3月12日日曜日 12:49
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 第二江陽館（横浜市磯子区中浜町）

ナカムラです。

今日（3/11）は、「第二江陽館（横浜市磯子区中浜町）」に行ってきました。
根岸駅から、１．０キロ、１５分くらいです。
今日は、吉野町駅（横浜市営地下鉄）から、掘割川を海方向へ南下して行きました。
歩けば、２．５キロほど、バスも頻繁に出ています。（八幡橋下車）

先ず、同湯を通り過ぎて、レトロ商店街「浜マーケット」を散歩。既に１９：４０なので、１６号に面した果物店が片付け始めたのと、この商店街に不釣合いな新しい宝飾店以外はシャッターが閉まっている。雰囲気は六角橋に似ているけど、規模（長さ）は１／５くらいか。

奥壁に見事なタイル絵がある「幾久の湯（久木町）」は、いつも通り、風情のある佇まいを見せている。

さて、第二江陽館。何度か同湯の前を通っている。小規模な３階建てのマンション銭湯。パイプ型の煙突が延びている。

入口の下足はSakuraＧ錠。木札とプラスチック札とが混在している。傘立てがあって、錠を見ると、新しい方は松竹錠。古い方はTOKYO錠だ。これは、数少ない同湯改築前からの生き残りなのかも知れない。

自動ドアを通るとフロントスペース。日本的ふくよかさで、色っぽい若女将?に４００円とサウナ代１００円を渡す。タオルやサウナ証といったものはないようだ。

フロントの向かいのベンチでは、同湯の女の子(？)が寝転んでいて、肘で頬を支えながらテレビを観て,笑っている。フロントは、冷蔵庫、洗濯機、旧型のマッサージ機などがあるけどやや殺風景なので、女児が笑っているのは、暖かい雰囲気を与えている。

脱衣所は、２間半四方。天井は１間と１／３くらいと低い。床は籐敷。
ロッカーはSakuraⅢのシリンダ錠。このキーには番号札が付いていなくて、上がり時に少しあわてたけど、良く見るとキーにロッカー番号が刻印されている。札が付いているのは合鍵で、これがオリジナルの姿のだろう。

その他、小さな飲料の自販機とデジタル体重計、テレビが付いている。

浴室の広さは、幅２間半、奥行５間と細長い。天井は1間半弱とビル銭としても低い。外壁の一部が一間四方で２階までの吹き抜けという湯気抜きがある。

浴槽は男女境側に、薬湯、７点座ジェット×２、バイブラと並んでいる。薬湯は宝寿湯の看板があるけど、オレンジ色のもので、宝寿湯ではない。温度はそれぞれ４２度強といったところ。

肌色大理石模様のタイルが張られている島カランが、外壁側からくし型に１つ出ている。カラン数は、入口壁側から、４・４・４・４。カランはWaguriの赤、青の取っ手のもの。

静かに演歌が流れる浴室の風景は、客がまったりしているせいもあるけど、まったりしている。湯桶や椅子が散乱しているし、緊張感のない光景がある。運営する側に緊張感があれば、客もそれに応え、客によって湯桶や椅子は整然と片付けられる。そんな思いがある。

やや黄ばんできた壁のタイルにはカビやぬる付きがある。床のタイルも一部パール色の輝きを持ったものが張られているけど、本来はもっと輝いていていいと思う。

センター側奥に１間四方のコンフォートサウナがある。内部は最近張替えられたのか、木が新しい。やはり静かに演歌が流れている。多くないご常連客は誰ひとり入ってこないので、ひとりで寛ぐ・・・。

同湯の浴室は変則的な形態で、かつて外壁奥が独立した部屋だった構造のようで、そこに水風呂と、外壁側とサウナ室の壁にカランが３機ずつ有る。かつては、嵌め殺しの窓と扉があって、主浴室部と仕切られていたようだけど、今は窓に硝子はなく、扉もない。

水風呂の底が茶色の小石型のタイルが使われている。古くない設備だけに、今でも小石型のタイルが使われているのか・・・、と思う。

上がりは、１階フロントに缶ビールもあるけど、同湯は２階に休憩スペースがあって、飲食、カラオケ設備がある。細く、急な階段を上がって、生ビール４５０円をいただく。つまみにはならないけどと言って、大女将から椎茸の煮物を刻んだもの頂く。

「事務室」と書かれたドアから小さな男の子が出たり入ったりして、客のセットしたカラオケ機器にいたずらしている。風呂銭を払った、ふくよかで色っぽい女性が彼のお母さんなのか、「事務室」から出てきて、叱っていると思うと、今度はカウンターの中で大女将の賄いで夕ご飯を食べている。

２０：１０から２１：１０くらいに滞在。相客は数人。何かまったりとした銭湯だ。
附近には、幾の湯、ゆーらんど新世館、最近改築した大盛舘などレベルの高い、いい銭湯がある。同湯も古くはないけど、大丈夫かなと感じる。

八幡橋のバス停から、今月限りで京急に委譲される市営バス１１０系統の、最終バスで桜木町へ向かう。昭和３０年代の雰囲気が色濃く残る野毛で、前から気になっていた、オーシャンバー「バラ荘」に向かう。

カウンターで、ナッツをつまみにオリジナルカクテル「ヨコハマ」、ジントニック、マティーニ。２３：００の閉店までの１時間を過ごす。

「どうですか？」と、顔を読まれてしまった。７０歳は超えているだろう、生活銭湯派のままのカクテルは特筆するものではなかったけど、ヨコハマ・野毛・歴史が染みたこの雰囲気・ママ。総合点では、非常に満足するものだった。

水を一杯いただき、「また来ます。」とひとこと言って、カウンターを後にした。

隣湯の幾久の湯

裏側の入口。横浜橋商店街の裏口と似ている。

磯子区中浜町（なかはまちょう） ［昭和40年１月１日設置、住居表示］

町名の由来
昭和40年の住居表示施行に伴い、滝頭町、磯子町、原町の各一部から新設された町です。町名は字名を採りました。
既に鶴見区「浜町」があるため「中浜町」としました。
東側を堀割川が流れ、横須賀街道（国道16号）が通っています。。

「横浜の町名」（横浜市市民局）より