モモガルテン 〜「桃園川の記憶展」(中野区中央) 2015.07.17.
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「暗渠マニアック!吉村生×高山英男(柏書房)」に「暗渠と銭湯の関係」が考察されていた。

例えば、玉川上水の分流の旧品川用水沿いには、松の湯(休業)増穂湯、えの木湯(廃業)、四季の湯、明の湯(廃業)、ノザワランド、千代の湯、喜久之湯、清水湯、福井湯富士見湯萬年湯松の湯ピース湯みどり湯花の湯(廃業)が連なっているという。

区別で見ると、世田谷区の48軒の銭湯のうちの24軒(50%)が、目黒区では18軒の銭湯のうち11軒(61%)が何らかの川あるいは暗渠沿に位置しているという。銭湯は暗渠を指し示す"暗渠サイン"なのだという。

確かに、一見暗渠とは関係ないような立地の、実家近くの大原の月の湯(廃業)も、裏で北沢中学校の脇を流れていた恐らく北沢川の支流だろう小さな川に繋がっていた。

銭湯を巡っていると暗渠と銭湯の深い繋がりは感じていた。しかし、こういった具体的な数値で示されると、想像して以上の繋がりだ。

さっき、地元の古老の散髪屋の爺にこの話をし、暗渠に接続していなさそうな2軒の銭湯について、暗渠化された用悪水路の存在を尋ねた。すると、桃園川に通じる通常のドブよりも大がかりな排水路を地主負担で設け、一帯を開発したという。一部は中野区に設備を寄付し、何れも現在は下水道として地中に移されているという。

俄然、銭湯と暗渠の関係が気になり出した。(7/19記)

※参照されている資料は「東京銭湯お遍路map(2007年発行)」
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旧桃園川の北裏橋の袂にある「千代の湯」。隣湯の高砂湯も旧桃園川沿い。付近の天神湯、香藤湯、昭和浴場も桃園川に注ぐ支流に面している。
今日は「桃園川の記憶展」。8/30まで。”暗渠リゾット”に注目!
モモガルテンは金曜日だけ、夜の”居酒屋営業”が行われている。
旧桃園川の暗渠の畔に建つ、不思議な”高所ドア”が連なる不思議なマンション。